三上英昭

三上 英昭について

三上 英昭（みかみ ひであき、1944年12月1日生まれ）は、日本において著名な元裁判官で、特に札幌地方裁判所の所長として知られています。北海道夕張市出身で、法の道を歩むために中央大学法学部を卒業後、司法の世界へと進んでいきました。

経歴

三上さんのキャリアは1969年に始まります。彼は静岡地方裁判所に判事補として任官された後、横浜の家庭裁判所に移籍します。このように全国各地の裁判所で経験を積み、1975年には旭川地方裁判所、1978年には東京地方裁判所での判事補を経て、1979年には判事に昇進しました。その後もさまざまな裁判所での経験を重ね、1981年には釧路地方・家庭裁判所の支部長として就任しました。

1986年には札幌地方・家庭裁判所で判事、1987年には部総括判事として活躍します。1993年には東京地方裁判所の部総括判事に任命され、司法研修所では教官として後進の指導にも尽力しました。

最終的に2000年には札幌地方裁判所の所長としてその職務を全うし、2003年に定年退官。その後も公証人として活動し、2005年には北海学園大学大学院法務研究科の教授に就任しました。また、2013年には札幌法務局で民事行政部総務課長としても働き、その後2016年に定年退職しました。

主な担当訴訟

三上氏の裁判官としてのキャリアの中で、特に刑事裁判の分野に多く携わりました。彼が関与した有名な裁判の一つに、リクルート事件があります。さらには地下鉄サリン事件に関わる林郁夫被告の一審公判においても、その重要な役割を果たしました。この一審では東京地裁で裁判長を務めましたが、判決直前に他の判事と交代し、結局彼は判決を言い渡すことはありませんでした。

公証人としての活動

退官後は、公証人としての活動を開始し、特に銀行の貸金庫に関する法律や手続きに精通しました。彼は、金庫の契約者が亡くなった際の手続きについて、相続人全員の同意が不要となる場合についての見解を表明しています。遺言書において開扉権限を遺言執行者に付与する旨が記載されている場合、その権限をもって貸金庫を開けることが可能であり、相続人の協力を求める必要がないことを明確にしています。これにより、相続に関するトラブルの回避が可能になると指摘しています。

公証倫理委員会の新設

また、日本公証人連合会は、公証人の職務に関する倫理要綱を策定し、業務の品位を維持するために公証倫理委員会を新設しました。この委員会は、国民の信頼を損ないかねない行為への対応を目的としています。

最後に

三上英昭さんの豊かな経歴と、法務界での貢献は多くの人々に影響を与えています。彼の取り組みは、今後の法務界における新たな基準を示すものとなるでしょう。

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