三井住友海上名古屋ビル

三井住友海上名古屋ビル

三井住友海上名古屋ビルは、愛知県名古屋市中区錦に位置する高層ビルです。桜通沿いにそびえ立ち、その存在感を示しています。

歴史

このビルは、建設母体の社名変更や合併といった経緯から、その名称が3度変更されています。計画時には「大正海上名古屋ビル」、竣工時には「三井海上名古屋ビル」と名付けられ、現在では「三井住友海上名古屋ビル」として親しまれています。

特徴

現在は、三井住友海上火災保険グループの名古屋における拠点として使用されており、グループ企業が入居しています。しかし、1階にはNPOが運営する「NPO 喫茶 カフェ アイリス」があり、一般の方も利用できます。

このビルは、愛知県の「人にやさしい街づくり推進条例」に基づいた整備基準を満たしており、「やさしさマーク」を取得しています。障害者対応エレベーターや車いす使用者対応トイレが設置されており、誰もが利用しやすいオフィスビルとなっています。

社会貢献活動

当ビルの総務責任者が「特定非営利活動法人パートナーシップ・サポートセンター（PSC)」の理事に就任したことをきっかけに、社会貢献活動を積極的に行っています。東京大学サステイナビリティ学連携研究機構が発行する雑誌「サステナ」の冊子体配布場所の提供や、フェアトレードの実施などがその一例です。

三井海上名古屋ギャラリー

かつて三井海上名古屋ビル時代には、「三井海上名古屋ギャラリー」というギャラリーが存在しました。「名古屋国際ミニプリント展」や「現代美術の視点展」などが開催され、版画家や現代美術家などの略歴にもその名がしばしば登場します。

職場でフェアトレード

2010年7月7日からは、社員食堂の入り口で「フェアトレード交流・展示即売会」が開催されています。「名古屋をフェアトレード・タウンにしよう会」の協力のもと、会社のお昼休憩時間に社員がフェアトレードに触れる機会を提供しています。

NPO 喫茶 カフェ アイリス

1階ロビーの一角にある「NPO 喫茶 カフェ アイリス」は、知的障害者の社会活動支援団体である「社会福祉法人ゆめネット」が運営する喫茶店です。以前は14階に社員食堂がありましたが、その閉鎖後、社員の福利厚生と社会貢献活動を兼ねる形で、三井住友海上火災保険がNPOに働きかけ、障害者雇用施設として実現しました。

場所や備品、食器、光熱費などは三井住友海上火災保険が無償で提供しています。「特定非営利活動法人パートナーシップ・サポートセンター（PSC)」と三井住友海上の本社との間で、使用貸借契約が締結されています。これにより、運営主体が何度か変わっても、事業を継続することができています。

設立当初は、聴覚障害者と健常者が共同で働くNPO「スペイス21」が運営を担っていましたが、2010年4月12日からは社会福祉法人ゆめネットが運営を引き継いでいます。

一般客の出入りが少ない自社ビル内での運営のため、売上は月30〜40万円程度にとどまっていますが、障害者の社会復帰に向けたOJTの場として有効に機能しています。三井住友海上の代表的な社会貢献活動として、ディスクロージャー誌「三井住友海上の現状」などにも紹介されています。

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