三保恵一

三保 恵一（みほ けいいち）

日本の政治家。1949年（昭和24年）7月18日、福島県二本松市に生まれる。福島県二本松市長として、これまでに複数回の任期を務めているほか、過去には旧二本松市長や福島県議会議員としても活躍した。

経歴

地元である二本松市で育ち、福島県立安達高等学校を卒業後、地域政治の道に進んだ。1983年（昭和58年）4月に福島県議会議員選挙で当選を果たし、以降5期にわたり県政に深く関与した。県議会では重要な役割を担い、特に1999年（平成11年）5月から2001年（平成13年）3月までの期間は、県議会議長として議会運営の要を務めるなど、県政における要職を歴任した。

県議会議員としての実績を積んだ後、国政への挑戦も経験した。2001年（平成13年）7月に行われた第19回参議院議員通常選挙では、福島県選挙区から無所属候補として出馬したが、国会議員への当選は叶わなかった。

再び地方自治の舞台に活動の軸を戻し、2003年（平成15年）には旧二本松市の市長選挙で当選し、合併前の市政を率いることとなった。

新制二本松市長として

2005年（平成17年）12月1日、旧二本松市は周辺の安達郡安達町、岩代町、東和町と合併し、新しい二本松市として歩み始めた。これに伴い、同年12月25日に実施された新制二本松市の初代市長選挙に立候補。この選挙は、自由民主党の推薦を受けた元県議会議員、高宮敏夫氏との激しい一騎打ちとなったが、三保氏がこれを制し、新たな二本松市の初代市長として市政の舵取りを任されることになった。

初代市長としての手腕が問われる中、2009年（平成21年）に迎えた市長選挙では、他に立候補する者が現れなかったため、無投票での再選を果たし、2期目の任期に入った。

順調に市政運営を進めるかに見えたが、2013年（平成25年）の市長選挙では、自由民主党二本松総支部が推薦する元市議会議員の新野洋氏との選挙戦で、僅差で敗れる結果となり、一度市長の座を失うことになった。

失職期間を経て、2017年（平成29年）の市長選挙で再び三保氏と新野氏の対決が実現した。この選挙では、現職の新野氏が自民党に加え、労働組合系の連合福島や自治労からの推薦を得るなど組織的な支援を受ける一方、三保氏は市議会議員25名のうち民進党系や共産党系の11名の支持を集め、さらに共産党二本松市委員会などの支援を受けて選挙戦を展開した。この厳しい選挙戦を制し、現職を破って市長への返り咲きを果たした。同年12月25日に再び二本松市長に就任した。

直近の市長選挙は2021年（令和3年）11月に行われたが、この時も立候補者が他にいなかったため、無投票で4期目への当選を果たし、現在に至るまで二本松市のトップとして市政運営を続けている。

主な取り組み

二本松市長として、様々な政策を推進してきたが、特に近年では、世界的に拡大した新型コロナウイルス感染症への対応が求められた。2020年（令和2年）6月2日、三保氏は感染症対策の財源を確保するための施策として、自身の同年6月期の期末手当を50％削減する内容を含む条例案を市議会定例会に提出した。この条例案には、副市長および教育長の期末手当についても30％削減するという項目が含まれており、同日の議会で可決された。これは、緊急時における行政トップの責任を示す一例として挙げられる。

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