三品昌美

三品 昌美の概要

三品 昌美（みしな まさよし）は1944年7月24日に生まれ、日本の医化学者および神経生理学者として知られています。彼の研究は主にシナプスの分子構造とそれが記憶や学習に与える影響について焦点を当てています。特に、グルタミン酸受容体の発見は、脳のメカニズムに関する理解を大きく進展させました。

経歴

滋賀県守山市で生まれた三品氏は、1971年に京都大学工学部の工業化学科を卒業し、その後1976年には大学院での研究を経て、1977年に工学博士の学位を取得しました。彼は国内外で多くの研究機関での経験を重ね、1978年にはドイツのエアランゲン＝ニュルンベルク大学で研究員として活動を開始しました。次いで、1980年にはスイスのチューリッヒ大学へ移り、分子生物学研究所での研究に従事しました。

帰国後、1981年からは京都大学医学部で助教授の職に就き、1990年には新潟大学脳研究所の教授となります。そして1993年には再び京都大学医学部教授に就任し、1997年には東京大学大学院医学系研究科の教授に就任します。2012年には立命館大学の総合科学技術研究機構で客員教授として活動し、その年に東京大学から名誉教授の称号を与えられました。

また、三品氏は2005年に日本薬理学会の会長、2008年には日本生化学会の会長を歴任し、学術界でも重要な役割を果たしました。

受賞歴と栄典

三品昌美の科学的貢献は多くの学術賞に認められています。1992年には塚原仲晃記念賞、2003年には藤原賞、2010年には日本薬理学会から江橋節郎賞を受賞しました。また、2012年には武田医学賞、2016年には日本学士院賞も受賞しました。

彼の功績はこれらの受賞に留まらず、2010年には紫綬褒章も受け取っています。このように、三品氏の研究と教育に対する情熱は高く評価され、学術界における影響力を持つ人物としての地位を確立しています。

編著書籍

三品昌美は教育活動においても貢献しており、著書として次のようなものがあります。『脳・神経疾患 疾患モデルの作製と利用』（2011年、エル・アイ・シー）や『分子脳科学 分子から脳』（2015年、化学同人）など、彼の専門知識を生かした作品が多く、学生や研究者にとって重要な資料となっています。

まとめ

三品昌美の研究は、脳の記憶および学習に関する理解を深める上で欠かせないものであり、彼の業績は学術界において高く評価されています。多くの受賞歴と国際的な活動を背景に、彼は日本の医科学研究の発展に寄与し続けています。

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