三國志Battlefield

『三國志Battlefield』は、2002年にコーエー（現コーエーテクモゲームス）からリリースされたWindows向けの歴史シミュレーションゲームであり、三国志を舞台とした『三國志シリーズ』の一作です。この作品は、シリーズにおいて初めてリアルタイムストラテジーの要素を大胆に取り入れた点が大きな特徴です。ただし、シリーズの正統なナンバリングタイトルには含まれていません。

発売当初、日本、韓国、台湾の3つの地域で同時にリリースされ、国際的な展開を視野に入れた作品でした。

ゲーム概要

プレイヤーは、三国志時代に活躍した君主や太守の立場となり、自国を運営しながら、他国を軍事的に圧倒し、領土を拡大していくことを目指します。ゲーム内では、3つの国が同時に展開するため、多言語に対応したクライアントが採用されています。これにより、各プレイヤーは自国の言語でコミュニケーションを取ることが可能となり、簡易的なメッセージ機能を通じて連携を深めることができます。

Active Logistics Control Engine (ALCE)

本作の大きな特徴の一つとして、「Active Logistics Control Engine（動的兵站制御エンジン）」と呼ばれる兵站システムが挙げられます。コーエーは、このシステムを導入することで、内政の簡略化、兵站概念の実装、戦術の深化という3つの要素を同時に実現することを目指しました。ALCEにより、プレイヤーは資源の輸送や補給線を考慮しながら、戦略を立てる必要があり、よりリアリティのある戦闘体験が可能です。

太学システム

また、「太学」システムも重要な要素です。太学では、戦局を左右する様々な技術を開発することができます。例えば、戦術、妖術、行軍術、水軍術、兵器術などが開発可能で、これらの技術は自軍の戦闘能力や戦略の幅を大きく広げる要素となります。また、同盟を結んだプレイヤー同士では、物資の相互供給や技術の共有が可能となり、外交を通じてより有利にゲームを進めることができます。このシステムは、単なる戦闘だけでなく、戦略的な思考や外交交渉の重要性をプレイヤーに意識させる設計となっています。

『三國志Battlefield』は、リアルタイムストラテジーの導入と革新的な兵站システムにより、従来のシリーズとは異なるゲーム体験を提供しました。多言語対応や同盟システムなど、グローバルな視点を取り入れた点も特徴であり、戦略的な思考と外交力が試される作品です。

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