三國志シリーズ:歴史を彩る戦略シミュレーションゲーム
「三國志」シリーズは、
コーエーテクモゲームス(旧光栄)が開発・販売する、
歴史シミュレーションゲームの金字塔です。
後漢末期から三国時代にかけての動乱を舞台に、プレイヤーは群雄の一人となり、中国統一を目指します。このシリーズは、戦略的な思考と歴史への深い理解を組み合わせた、奥深いゲームプレイが特徴です。
ゲームの概要
シリーズは、主に内政、軍事、計略、人材、外交の各要素で構成されており、これらの要素を駆使して勢力を拡大していきます。プレイヤーは、自国の国力を高めるために、農地の開墾や商業投資を行い、税収を増やします。また、優秀な武将を
在野から登用したり、他勢力から引き抜いたりすることも重要です。戦争では、敵の支配地を攻め取り、計略や外交を用いて敵を弱体化させることも可能です。
シリーズの初期作品では、一部の
君主しか選択できませんでしたが、『三國志III』からは全
君主が選択可能となり、プレイヤーはより自由な戦略を楽しむことができます。また、『三國志II』以降は、プレイヤーが作成したオリジナル人物を
君主として登場させることができ、ゲームの自由度を大きく高めています。
シリーズの特徴
「三國志」シリーズは、作品ごとに様々な特徴がありますが、以下のような点が共通しています。
配下武将の存在: シリーズ第1作から配下武将の概念が存在し、優秀な人材を登用し活用することが重要です。
内政・軍事・計略・外交: 自国の発展のためには、内政、軍事、計略、外交をバランス良く行う必要があります。
歴史イベント: 特定の条件を満たすことで、歴史上の出来事を再現したイベントが発生します。これにより、三国志の世界観をより深く体験することができます。
正史と演義の融合: 登場人物の能力や設定は、歴史書『三国志』だけでなく、小説『
三国志演義』などの影響も受けており、両方の要素がバランス良く取り入れられています。
ゲームの流れ
ゲームの基本的な流れは、内政で国力を高め、人材を登用し、隣国を攻め、戦後処理を行うというサイクルです。主な内政コマンドには、開墾、商業、巡察、兵糧施し、改修などがあります。軍事コマンドには、訓練、徴兵、募兵、戦争などがあり、計略コマンドには、駆虎呑狼の計、二虎競食の計、埋伏の計、離間の計、流言などがあります。人材コマンドには、探索、登用、褒美、解雇などがあり、外交コマンドには、同盟、破棄、贈り物、共同作戦、勧告などがあります。これらのコマンドを駆使し、最終的な目標である中国統一を目指します。
時代考証と登場人物
初期の作品では、小説『
三国志演義』や吉川英治の小説『三国志』に基づいた設定が多かったですが、次第に歴史書『三国志』に基づいた設定も取り入れられるようになりました。これにより、正史における評価が高い人物の能力が上方修正され、初期の作品と近年の作品で能力値が大きく異なる人物もいます。また、正史には記述があるものの、『演義』には登場しない人物が登場したり、正史に基づいた歴史
イベントが追加されたりするなど、時代考証がより厳密になっています。
作品一覧
シリーズは、PC、据え置き型ゲーム機、携帯型ゲーム機、スマートフォンなど、様々なプラットフォームで展開されています。主な作品は以下の通りです。
パソコン、据え置き型ゲーム機:
三國志・抄本三國志(
1985年)
三國志II(1989年)
三國志III(
1992年)
三國志IV(1994年)
三國志V(
1995年)
三國志VI(1998年)
三國志VII(
2000年)
三國志VIII(2001年)
三國志IX(
2003年)
三國志X(2004年)
三國志11(
2006年)
三國志12(2012年)
三國志13(
2016年)
三國志14(2020年)
携帯型ゲーム機:
ゲームボーイ版、ゲームボーイカラー版、ワンダースワン版、ゲームボーイアドバンス版、ニンテンドーDS版、ニンテンドー3DS版、PlayStation Portable版、PlayStation Vita版など
スマートフォン:
三國志 TOUCH、三國志 覇道、三國志VII
その他:
三國志英傑伝シリーズ(SRPG)
100万人の三國志シリーズ(ソーシャルゲーム)
三國志演技(TRPG)
三国志ツクール(PC)
* 妖怪三国志シリーズ(
レベルファイブとのコラボ作品)
シリーズの進化
「三國志」シリーズは、常に進化を続けています。初期の作品では、シンプルなシステムでしたが、作品を重ねるごとに、内政、軍事、計略、人材、外交などの要素が複雑化し、より戦略的なゲームプレイが可能になりました。また、グラフィックやサウンドも向上し、三国志の世界観をよりリアルに体験できるようになっています。
まとめ
「三國志」シリーズは、
歴史シミュレーションゲームの代表作として、多くのファンに愛されています。戦略的な思考と歴史への深い理解を必要とする奥深いゲームプレイは、プレイヤーを三国志の世界に引き込みます。まだプレイしたことがない方は、ぜひこの機会に「三國志」シリーズを体験してみてはいかがでしょうか。