三宅宗悦

三宅 宗悦（みやけ むねよし）

三宅宗悦（1905年3月26日 - 1944年11月6日）は、日本における人類学と考古学の先駆者の一人であり、医学博士としても知られています。彼は京都府京都市に生まれ、学問の道を歩む中で多くの功績を残しました。

経歴

宗悦は、京都府立第二中学校を経て旧制山口高等学校に進学し、その後は京都府立医科大学で医学を学びました。考古学に強い関心を持つようになり、京都帝国大学の考古学教室に通い、濱田耕作や清野謙次といった著名な学者から指導を受けました。1929年には、須玖遺跡の発掘調査に参加し、本格的に考古学の研究を始める契機となりました。

1930年に京都府立医科大学を卒業した後は、同大学の医学部で助手として勤務し、さらに講師としても活躍しました。その間、旧石器時代の人骨に関する研究に取り組み、山口県の土井ヶ浜遺跡の発掘にも関わりました。彼の研究は多くの発見を生み出し、学会での報告を通じて評価を受けました。

軍医としての従軍

1937年には日本陸軍に召集され、軍医としての職務に就きましたが、その後すぐに帰郷を命じられました。その一年後には博論を提出し、医学博士の学位を取得しました。1938年には京都帝国大学を去り、満州に渡ることになります。満州国立中央博物館での勤務を経て、満州国立博物館奉天分館長に就任しました。

1941年には再び陸軍に召集され、フィリピンのレイテ島に派遣されました。派遣先では独自の部隊を指揮する役割を担い、戦争に身を投じましたが、1944年11月6日、39歳で命を落としました。

親族の背景

宗悦には、宇部興産の初代会長で医師の渡辺剛二という義兄がいます。また、渡辺剛二の妻である柔子は、彼にとって母代わりの存在でした。柔子は俳人としても知られ、特に『ホトトギス』という詩誌の同人として名を馳せていました。

著作・研究成果

三宅宗悦は多くの研究成果を残しており、著書には「南島の旅」や、おそらく彼の最も著名な共著作品である『羊頭窪 : 関東州旅順鳩湾内における先史遺跡』などがあります。これらの業績は、彼の学問に対する情熱や、考古学と人類学の発展への貢献を示しています。

まとめ

彼の短い生涯は、数多くの学問的成果や後進への影響を与えました。三宅宗悦は、日本の考古学および人類学の発展に寄与した重要な人物であり、その功績は今も多くの研究者によって引き継がれています。

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