三島神社 (徳島市)

徳島県徳島市に位置する三島神社は、眉山の北東山麓に静かに佇む神社です。この神社の中心となる祭神は、大山祇神であり、その起源は愛媛県今治市大三島町に鎮座する大山祇神社からの勧請に遡ります。

神社の歴史は鎌倉時代から室町時代にかけての時代に深く根ざしています。当時、この神社周辺地域は奈良県春日大社の荘園、すなわち富田庄として知られていました。伊予国（現在の愛媛県）の武士であり、この荘園の地頭に任命された河野通久が、自らの信仰する大山祇神社（三島大明神）をこの地でも祀り始めたことが、三島神社の始まりとされています。

神社の周辺には、春日神社や諏訪神社といった他の神社も存在し、地域における信仰の多様性を示しています。

三島神社では、年間を通じて様々な祭事が行われます。新年を迎える元旦祭（1月1日）に始まり、太々神楽（3月28日）、夏祭り（7月28日）、そして秋祭り（10月28日）と、四季折々の祭りが地域の人々によって大切に守り続けられています。

境内には、天目一神社や梅宮神社といった境内社も祀られています。また、飛地境内社として、南大山祇神社が西大工町4丁目に存在します。

文化財としては、狛犬が特筆されます。現存する狛犬としては徳島県内で最も古いものとされ、その歴史的価値が認められ、昭和38年（1963年）4月27日に徳島市の有形文化財に指定されました。この狛犬は、神社の長い歴史を物語る貴重な存在です。

三島神社へのアクセスは、JR佐古駅から徒歩約13分、または徳島バス「西新町停留所」下車後、徒歩約2分です。公共交通機関を利用して容易に訪れることができます。

三島神社は、地域の歴史と文化、そして人々の信仰が息づく場所として、今日に至るまで大切にされています。

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