三川温泉スキー場

三川温泉スキー場

新潟県東蒲原郡阿賀町に位置する町営のスキー場です。その名は、近くに広がる三川温泉郷に由来しており、冬のレジャーとしてスキーやスノーボードを楽しんだ後、温泉で温まるという滞在スタイルも可能な立地です。

地域振興への願いと開業

三川温泉スキー場は、現在の阿賀町の一部である旧三川村が、地域の産業基盤が十分とは言えない状況を改善し、活気を取り戻すための手段として計画された施設です。1980年（昭和55年）、当時の村長や総務課企画観光係が中心となり、村営でのスキー場建設構想が始動しました。計画地として、村民や生産森林組合などが所有していた土地が確保され、用地の準備が進められました。そして、熱心な取り組みの結果、構想からわずか2年後の1982年（昭和57年）に、三川温泉スキー場は正式に開業を迎えることとなります。

開業前後には、施設の本格的な整備が進められました。1981年度から1984年度にかけての期間に、合計3基のスキーリフトが設置されました。これらのリフトの総延長は1,720メートルに達し、利用者が効率的にゲレンデへアクセスできるようになりました。スキーヤーやスノーボーダーを一度に2,500名まで収容できる規模のゲレンデも整備され、十分な滑走スペースが確保されました。車での来場者の利便性を考慮し、800台を収容できる広大な駐車場も設けられました。さらに、ゲレンデ内には民営の食堂や休憩施設が3棟建てられ、利用者が食事や休憩を取りながら快適に過ごせる環境が整えられました。これらの施設整備は、単にレジャー施設としての機能向上だけでなく、地域経済への波及効果も期待されるものでした。

多彩なコースと季節の利用

三川温泉スキー場には、訪れる人々のレベルや好みに合わせた多様なコースが用意されていました。最大斜度は35度に達し、腕に自信のあるスキーヤー・スノーボーダーにとってチャレンジングな滑走を提供していた「ダイナミックコース」。木々に囲まれた自然豊かな景観を楽しみながら滑る林間コース。そして、スキーやスノーボードが初めての方や小さなお子様連れの家族が、安心して練習や滑走を楽しめる緩やかな斜面のファミリー向けコースなど、バラエティに富んでいました。

このスキー場の大きな特色として、冬季以外の活用方法が挙げられます。雪が消え、スキーシーズンが終わると、ゲレンデの一部は「カートランド三川」という名称のゴーカート場へと姿を変えます。これにより、三川温泉スキー場は冬だけでなく、他の季節にもレジャー施設として利用され、地域に賑わいをもたらす役割を果たしていました。

アクセス情報

三川温泉スキー場へは、公共交通機関と車のいずれでもアクセス可能です。

公共交通

最寄り駅はJR磐越西線の三川駅です。駅からスキー場まではおよそ3キロメートルの距離があります。平日の一部時間帯には、三川駅前から新潟交通観光バスの古岐行きの路線バス、または「三川駅～赤谷コミュニティワゴン」が運行しており、これらを利用することも可能です。バスやワゴンでの所要時間はおよそ4分で、「川口」バス停で下車します。バス停からは徒歩で約10分ほどでスキー場に到着します。

車

車でお越しの場合は、磐越自動車道を利用するのが便利です。三川インターチェンジ（三川IC）で高速道路を降り、そこからスキー場までは約10分程度で到着します。

その他

三川温泉スキー場に関するより詳しい情報は、新潟県観光協会などのウェブサイトで確認できる場合があります。また、オフシーズンに営業するゴーカート場「カートランド三川」も、Facebookページなどを通じて情報発信を行っています。

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