三木茂 (植物学者)

三木茂 (みき しげる) - 日本の植物学者

概要

三木茂は、1901年に香川県木田郡奥鹿村（現在の三木町）で生まれた日本の著名な植物学者です。彼の偉大な功績の一つは、落葉樹の化石として知られるメタセコイアを発見し、その名前を命名したことです。三木は、植物学の分野で革新をもたらし、数多くの研究を通じて自然史科学の普及にも寄与しました。

生涯と業績

三木は、1918年に香川県立木田農林学校（現：香川大学農学部）を卒業し、その後盛岡高等農林学校を経て1925年に京都帝国大学理学部を卒業しました。彼は卒業後、同大学で植物学科助手として職を得て研究を続け、その後、京都帝国大学の講師に昇進しました。また、大阪学芸大学や大阪市立大学でも教授として教育に貢献しました。

メタセコイアの発見

1939年、和歌山県と岐阜県でセコイアやヌマスギとは異なる新しい落葉樹の化石を発見しました。この植物は1941年に「メタセコイア」と名付けられ、その後の研究において重要な役割を果たすことになります。三木の発見は植物学界に新たな視点をもたらし、植物進化の理解を深める手助けとなりました。

研究と著作

三木は、水草の研究や植物化石に関しても数多くの考察を行い、彼の著書「山城水草誌」では水草に関する貴重な情報がまとめられています。多岐にわたる研究活動によって、彼は日本の植物学における重要な存在となりました。

故郷と記念事業

彼の偉業を称え、三木町では生家跡に「三木茂生家跡」の碑が建てられ、その近くには博士の遺品を集めた三木茂資料館が運営されています。また、彼を記念して、町のシンボルとしてメタセコイアが選ばれており、町営の森林公園「太古の森」や三木中学校の校庭に植樹されています。

略歴

• - 1901年: 香川県木田郡奥鹿村に生まれる
• - 1918年: 香川県立木田農林学校卒業
• - 1921年: 盛岡高等農林学校卒業し、石川県立農林学校教諭となる
• - 1925年: 京都帝国大学理学部植物学科卒業、助手に
• - 1937年: 「山城水草誌」出版
• - 1938年: 京都大学にて学位論文発表
• - 1941年: メタセコイア属を設立
• - 1947年: 大阪学芸大学教授
• - 1949年: 大阪市立大学教授
• - 1951年: 朝日文化賞受賞
• - 1964年: 大阪市立大学退官、武庫川女子大学教授
• - 1974年: 死去

まとめ

三木茂の業績は日本の植物学に多大な影響を与え、多くの後進に託されました。彼の発見したメタセコイアは今もなお研究の対象となっており、三木の名は植物学の歴史に確立された存在となっています。彼の貢献を振り返ることで、植物の進化やその重要性について再認識する機会となるでしょう。

もう一度検索