三次元ボンバーマン

三次元ボンバーマン

『三次元ボンバーマン』は、1984年にハドソンがX1およびMSX向けに開発したアクションゲームです。このタイトルは、FM-7、PC-6001、PC-8001mkII向けにも『3Dボンバーマン』という名称でリリースされました。

ゲームの概要

本作は、ボンバーマンシリーズの原型となる『爆弾男』の流れを受け継いでいます。ゲームは一人称視点で展開され、プレイヤーは3D迷路を探索しながら敵と戦うという形式です。画面の右上には地図が表示されており、プレイヤーの現在地や周囲の敵キャラクターを確認することができます。ただし、この地図にはソフトブロックは表示されません。

プレイヤーキャラクターは、『爆弾男』と同様に作業服を着た人間で、敵キャラクターは悪い表情の緑色風船のふうせんおばけです。タイトル画面や地図上では風船の形をしていますが、実際のゲーム内で見るふうせんおばけは四角い形をしているというユニークな特徴があります。

ゲームの評価

ライターの佐々木潤は、Akiba PC Hotlineに寄稿した記事の中で『三次元ボンバーマン』について分析しています。彼は、本作のゲームスピードが『爆弾男』に比べてやや遅くなっているため、プレイヤーが慣れれば容易にクリアできると指摘し、その点は初心者にとっての動きの楽しさが減少してしまうという点を惜しんでいます。「マニュアルで述べられているような緊張感を味わえるのは初心者だけであり、そこが少々残念だ」とも述べています。

また、佐々木は8ビットパソコンという限られた技術の中で、3Dアクションゲームを実現しようとしたハドソンの試みを高く評価しつつも、『爆弾男』に比べると爽快感が得られかねない一面や、同社が本作以外にも多数のゲームを同時期にリリースしていたため、あまり大きな話題を呼ばなかった可能性についても触れています。このように、『三次元ボンバーマン』はその独自の視点やデザインで特異な位置を占めていますが、当時のゲーム市場においては控えめな反響に留まったと考えられます。

この作品は、今でも80年代のゲーム文化を語る上で外せない存在であり、ボンバーマンシリーズの基盤を築くきっかけとなったゲームでもあります。

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