三次盆地

三次盆地の概要

三次盆地は、広島県北部に位置し、中国山地と吉備高原の間に広がる山間盆地です。この盆地は、船佐・山内逆断層帯に位置しており、周囲を山々に囲まれています。盆地の底には平地が広がり、標高は約150mから170mとなっています。盆地内には、西城川、馬洗川、可愛川、神野瀬川などの複数の河川が流れ込み、江の川の上流域を形成しています。

気候は、瀬戸内海型を基本としながらも内陸性の特徴を持ち合わせています。そのため、盆地特有の寒暖差が非常に大きく、特に冬は寒さが厳しく雪も多く降ります。また、晩秋から早春にかけては、濃い霧が発生することが多く、その幻想的な風景は「霧の海」として広く知られています。

位置

三次盆地は、北部を中国山地の断層崖、南部を吉備高原へと続く丘陵性の山地に挟まれた場所にあります。具体的には、北部は脊梁山地である中国山地の断層崖が形成されており、南部には石英斑岩や花崗岩、第三紀の丘陵性山地が広がっています。盆地は南北に約25km、東西に約40kmの範囲にわたって広がっています。

この盆地は、山陰地方（日本海側）と山陽地方（瀬戸内海側）を結ぶ内陸交通の要所としても重要な役割を果たしてきました。盆地内には、西城川、馬洗川、可愛川、神野瀬川などが流れ込んでおり、これらの川筋が交通路として利用されてきました。中心都市は三次市で、旧双三郡の三良坂町や吉舎町も含まれます。また、周辺の庄原市や、旧吉田町（現在の安芸高田市）なども発展しています。

産業

三次盆地の主な産業は、米作を中心とした農業と、牧牛などの畜産です。肥沃な盆地の平地を利用した米作りが盛んに行われているほか、畜産も重要な産業となっています。また、この地域では煙草や鮎も特産品として知られています。

その他の情報

三次盆地は、自然の美しさと豊かな恵みを持つ地域です。特に、霧の海の風景は多くの人々を魅了し、観光資源としても注目されています。また、盆地内には歴史的な寺院や古墳群も存在し、文化的な魅力も持ち合わせています。

脚注

霧の海 - ウェイバックマシン（2006年10月6日アーカイブ分） 三次市

関連項目

浄楽寺
* 七ツ塚古墳群

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