三王岩(さんのういわ)
岩手県宮古市田老の
海岸線に位置する三王岩は、その名の通り、三つの特徴的な巨岩が並び立つ景勝地です。男岩、女岩、太鼓岩と名付けられたこれらの岩は、それぞれが独特の形状と存在感を放ち、訪れる人々を魅了してきました。
三つの奇岩
男岩: 高さ約50メートルと、三王岩の中で最も高くそびえ立ち、力強い印象を与えます。
女岩: 男岩の隣に位置し、高さ約23メートル。男岩に比べるとやや小ぶりで、優美な姿をしています。
太鼓岩: 高さ約17メートルと三つの岩の中では最も低いものの、その名の通り、太鼓のような独特の形状が特徴的です。
これらの岩は、長い年月をかけて波の浸食によって形成されたと考えられています。荒々しい太平洋の波が打ち付ける場所で、自然の力強さと造形美を同時に感じられる場所です。
三王岩は、その学術的な価値と景観の美しさから、
1992年9月4日に
岩手県指定
天然記念物に指定されました。この指定は、三王岩の保全と、その自然環境を次世代に伝えるための重要な措置となっています。
2011年3月11日に発生した
東日本大震災では、三王岩も大きな津波に襲われました。幸いにも岩自体は津波に耐えましたが、周辺の遊歩道は一部破損し、手すりがもぎ取られるなど、大きな被害を受けました。現在、遊歩道は危険な状態のため、立ち入りが制限されており、遊歩道入口には注意書きが掲示されています。
三王岩は、
三陸復興国立公園内に位置しています。この公園は、
東日本大震災からの復興を象徴する場所であり、豊かな自然と歴史、文化に触れることができる場所です。三王岩もこの国立公園の重要な構成要素として、多くの人に親しまれています。
観光情報
以前は遊歩道が整備され、間近から三王岩を眺めることができましたが、現在は立ち入りが制限されているため、遠くから眺める形となります。しかし、その雄大な姿は十分に楽しむことができます。訪れる際は、現地の指示に従い、安全に配慮してください。
関連情報
岩手県指定文化財一覧
外部リンク
三王岩 - 宮古市
見どころ - 浄土ヶ浜ビジターセンター