三田渡の盟約

三田渡の盟約

三田渡の盟約（さんでんとのめいやく）は、中国の清朝と李氏朝鮮との間において締結された重要な講和条約であり、特に丙子の乱を受けたものです。この条約は、1637年1月30日に朝鮮の首都である漢城の郊外、三田渡で結ばれました。この歴史的な出来事を記念して、後に大清皇帝功徳碑が建立されました。

もともと朝鮮は、初代国王李成桂が1393年に明の初代皇帝朱元璋から権知朝鮮国事の封を受けて以来、長い間明の属国としてその地位を保ってきました。しかし、三田渡の盟約を結ぶことにより、朝鮮は明から清へと属国の地位を移行させました。これにより、朝鮮は正式に清の支配下に入ったのです。

この盟約の中で、朝鮮は清に対し臣下の礼を尽くすことを約束し、さらに明から受け取った王冊封の文書や冊印を清に献納することが求められました。実際に、朝鮮は明と断交し、明の年号を使用しないことが合意されました。こうした内容は、朝鮮にとって厳しい条件でした。

また、朝鮮は王の嫡男と次男、ならびに大臣の子供を人質として清に送ることにも合意しました。これは、もし何らかの不測の事態が起こった場合には、清が人質の王子を朝鮮王として擁立できるという覚悟を持つことを意味しました。

さらに、清が明を征服する際には、朝鮮から数万の兵士や船員を時間内に派遣することが求められました。また、清軍が椵島を攻撃する際には、必要な兵員や船を準備しておく必要がありました。朝鮮は清国皇帝の誕生日やその他の慶事の際に、大臣や役人が祝賀の使者を送る慣行も含めて守ることを約束しました。

同じく、朝鮮国内において捕虜となった朝鮮人については、無条件で送り返すことが求められました。また、他国との外交関係を強化するために、朝鮮の内外の諸臣との婚姻なども奨励されました。

盟約には、新旧の城郭を清の許可なく修理・増築しないこと、日本との貿易を継続することも含まれており、具体的には毎年黄金100両、白銀1000両や様々な物品が献納されることとなりました。

このように、三田渡の盟約は、朝鮮が清の属国としての地位を確立する過程において極めて重要な役割を果たしました。盟約の条項の多くは日[[清戦争]]後まで保持され続け、朝鮮の国際関係に大きな影響を及ぼすこととなるのです。

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