三菱ふそう・エアロミディMJ

エアロミディMJの概要

エアロミディMJは、三菱ふそうトラック・バスが1988年に導入した7m級の小型バスシリーズです。その前身は、1985年に登場したエアロミディMKのMK126Fモデルで、このモデルは小型バス市場において新しい地平を切り開きました。エアロミディMJは、観光や路線バス、さらに特別な仕様である警察用モデルも展開されており、非常に多様な活用が可能です。

シリーズの変遷

エアロミディMJは、発展の過程で様々な仕様が登場しています。最初のエアロミディMKから派生したMK126Fは、エンジン出力が175PSの6D15型を搭載し、革新的な新ドライブ方式「T-DRIVE」を採用することで、7mの車体にコンパクトな室内空間を実現しました。特にこのモデルは、観光用途に適した設計で設計定員は25名に達しています。

1988年のモデルチェンジにより、エアロミディMJシリーズが誕生しました。初めてエアサスが採用され、エンジンも185PSの6D16型に更新されましたが、外見上の大きな変更はなく、多くの仕様変更が行われたのは後のモデルでのことでした。

1993年には、外観がニューエアロバスと共通のデザインにリニューアルされると同時に、観光仕様の型式がMJ628Fに変更され、さらにエンジンも230PSの6D17型へと進化しています。このモデルでは初めてリーフサスを搭載した路線仕様も登場し、運行可能な選択肢が広がりました。

1995年には、排出ガス規制に対応するべく再設計が行われ、エネルギー効率が向上しました。その後もマイナーチェンジを繰り返し、ノンステップバスの設定も行われました。このノンステップバスは、特にバリアフリー対応の需要が高まる中で重要な役割を果たしました。

警察仕様

エアロミディMJシリーズには、警察向けの大型輸送車仕様もあります。これはホイールベースを延長した9m版本で、特殊な塗装や装備が施されています。これにより、警察の大規模な輸送や特殊操作に対応可能です。このモデルは一般的なエアロミディシリーズと同様のデザインを保持しつつ、内部構造や設備に特化して改良されています。

利用実績と市場の地位

エアロミディMJは、狭い路線や地域社会でのコミュニティバスとしても活躍してきました。小型ながら高い運行性能を持つため、地方自治体や公共交通機関の中での利用が盛んです。そのため、非常に多くのバリエーションと活用が見られるのです。

2022年8月に生産を終了したエアロミディMJですが、その歴史はレジャー、観光、コミュニティ、そして特殊用途と、幅広いニーズに応えてきたことが伺えます。エアロミディMJは、日本のバス業界において重要な地位を占めたモデルとして記憶されることになるでしょう。

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