三菱・エテルナΛ

エテルナΛ（ラムダ）

エテルナΛは、日本の自動車メーカーである三菱自動車工業がかつて手がけた2ドアハードトップモデルです。同社の人気車種であったギャランΛとは姉妹車の関係にあり、販売チャネルとしてはカープラザ店で主に扱われました。流麗なボディラインと快適性を両立させたラグジュアリークーペとして位置づけられていました。

初代（1978年 - 1980年）

初代モデルは、1978年3月に「ギャランΛエテルナ」という名称でデビューしました。この時点では、ギャランΛのラインナップの一部としての側面も持っていました。

1978年3月：「ギャランΛエテルナ」として市場に投入されます。
1978年11月：発売から半年あまりで、細部に仕様変更が加えられました。
1979年3月：排気量2000ccの新たなグレード、「2000スーパーツーリング」が追加設定されます。
1979年5月：カープラザ店で取り扱われた車種として初めて、3ナンバーサイズとなる2600ccエンジンを搭載した「2600スーパーツーリング」が登場しました。これにより、さらに上級なパーソナルクーペとしての選択肢が広がります。

2代目（1980年 - 1984年）

1980年5月には、フルモデルチェンジを受けて2代目に移行しました。このモデルチェンジに合わせて車名も「エテルナΛ」と変更され、独立した車種としての性格をより明確にしました。

1980年5月：フルモデルチェンジを実施し、車名が「エテルナΛ」となります。
1980年11月：時代の流れに乗り、高性能化を意識した「2000ターボ」モデルがラインナップに加わります。
1981年4月：2000ターボモデルにオートマチックトランスミッション仕様が追加され、利便性が向上しました。
1981年5月：燃費性能に優れたロイヤルECI仕様や、2300ccエンジンを搭載した2300CXATなど、新たなグレードが投入され選択肢が拡充されました。
1981年11月：マイナーチェンジを実施し、モデル構成の見直しが行われ、一部のグレードが整理されました。
1982年11月：再び仕様変更が実施され、この時点ではグレード体系が「2000 GSR TURBO」のみに集約されました。ターボモデルに特化した戦略へとシフトしたことがうかがえます。
1984年10月：エテルナΛの販売が終了しました。実質的な後継モデルとしては、同年に登場したスポーツクーペであるスタリオンがその役割を引き継ぐことになります。

車名の由来

「エテルナΛ」という車名には、それぞれ意味が込められています。

ギャラン（Galant）：フランス語で「勇ましい」「華麗な」を意味する言葉に由来します。
Λ（ラムダ、Lambda）：ギリシャ文字の「Λ」であり、アルファベットの「L」に相当します。「L」は「Luxury（ラグジュアリー）」を連想させ、このモデルの持つ上質さや豪華さを表現しています。
エテルナ（Eterna）：イタリア語で「永遠」を意味します。永く愛される車となるように、との願いが込められていたのかもしれません。

エテルナΛは、当時の三菱自動車が提案したラグジュアリー2ドアハードトップとして、一定の存在感を放ったモデルでした。特に2代目におけるターボモデルの投入やグレード戦略の変化は、時代のニーズに応じた開発姿勢を示しています。

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