三菱・ランサーカーゴ

ランサーカーゴ（LANCER CARGO）の歴史

ランサーカーゴは、三菱自動車工業が製造・販売していたライトバンであり、その前身にはランサーバン（LANCER VAN）が存在しました。本記事では、これらのモデルの歴史について詳しくご紹介します。

ランサーバンの歴史

初代（1973年 - 1985年）

ランサーバンは1973年に初代ランサーを基にして販売が始まりました。最初のバージョンは1976年にフロント周りを変更し、排出ガス規制に伴い出力が70psから68psに減少しました。1979年にはエンジンをネプチューンエンジンからオリオンエンジンに変更し、さらなる排出ガス規制への適応を行いました。また、1982年にはフロントラジエターグリルに三菱マークが追加され、外装にも改良が施されました。

2代目（1985年 - 1992年）

1985年にはフルモデルチェンジが行われ、FF車へと進化しました。この年には同時にミラージュワゴンとランサーワゴンも発表されます。1986年にはさらなるマイナーチェンジがなされ、フルタイム4WDの選択肢が追加されました。1992年にオーダーストップが実施されると、生産は終了し、在庫の販売が続けられました。応じて、ランサー名義のワゴンモデルは一時的に姿を消します。

ランサーカーゴの誕生

初代（2003年 - 2008年）

ランサーカーゴは、2003年にリベロカーゴの後継として新たに市場に投入されました。乗用ワゴンのランサーセディアワゴンを基にした設計で、頭部のデザインはセディア車系と統一されました。リア部は積載の利便性が考慮され、開口部が低く設定されています。2004年からは排出ガス規制に適応した改良が行われ、機能性が向上しました。

2代目（2008年 - 2019年）

2008年12月にはフルモデルチェンジを経て新たなランサーカーゴが登場し、荷室のキャパシティが広がりました。このモデルラインアップにおいて、新たに1.2L車や1.8L車、さらに1.6L車も追加され、選択肢が豊富になりました。2010年には安全性を考慮した機能を強化し、助手席エアバッグなどの装備が標準化されました。2013年にはトランスミッションの見直しも行われ、燃費性能が向上されました。特に「平成27年度燃費基準+20%」を達成したことにより、エコ性能も注目されました。

最終的に2019年4月に販売を終了し、これにより三菱は日本国内の小型商用車市場から撤退しました。これに伴い、ランサーの商標も消滅し、その最後のモデルとしてランサーカーゴは歴史の幕を閉じました。

結論

ランサーカーゴは三菱自動車の商用車部門において重要な役割を果たしました。初代および2代目に渡る多様なモデルが改良を重ね、消費者のニーズに応じた変化を遂げてきたことが伺えます。また、ランサーバンから始まるランサーシリーズは、三菱における自動車製造の歴史の一端を担ったと言えるでしょう。今後もこの歴史を振り返ることは、自動車産業の進化を知る上で重要なケーススタディとなります。

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