三菱・6B3型エンジン

三菱・6B3型エンジンの概要

三菱自動車工業が開発した6B3型エンジンは、V型6気筒の設計を持つエンジンです。このエンジンはSOHC（シングルオーバーヘッドカムシャフト）構造による弁機構を特徴としています。日本国内ではこのエンジンを搭載した車両は存在しませんが、海外市場向けの特定車種に装備されています。

歴史と背景

6B3型エンジンは、三菱の3リッタークラスエンジンの中で主流であった6G7型エンジンの後継モデルです。このエンジンは、2006年10月に北米仕様のアウトランダーに初めて搭載され、その後2007年10月のマイナーチェンジにより日本仕様のアウトランダーにも導入されました。しかし、エコカー減税制度が始まった2009年以降、その搭載グレードは廃止されました。

その後、2008年に登場したパジェロスポーツにおいてもこのエンジンが搭載されたものの、以降の採用例は少なく、同じく新型のパジェロは3リッターエンジン搭載車でも古い型の6G72をグレードに使用しました。これは一体なぜなのか、その理由は明確にはなっていません。

エンジン仕様

6B3型エンジン、具体的には6B31型の仕様は以下の通りです。

• - エンジン構成: バンク角60度、24バルブ、SOHC、MIVEC（可変バルブタイミング）
• - 排気量: 2998cc
• - ボアピッチ: 98mm
• - ボア×ストローク: 87.6mm×82.9mm
• - 圧縮比: 9.5:1または10.5:1
• - 最大出力: 220ps（162kw）/6250rpmまたは230ps（169kw）/6250rpm
• - 最大トルク: 28.1kg･m（276N･m）/4000rpmまたは29.6kg･m（291N･m）/3750rpm

搭載車種

このエンジンは以下の車種に搭載されています。
1. アウトランダー
- 日本仕様（2007-2009）
- 海外仕様（2006-2010）および（2010-2021）
2. パジェロスポーツ（2010-2021）

このように、6B3型エンジンは主にアウトランダーとパジェロスポーツに搭載されてきましたが、新しいモデルへの置き換えは行われておらず、搭載されたモデルも限られています。三菱自動車のエンジン系列の中でも特に注目すべき存在であり、エコカー市場の変化やエンジンの進化に注目が集まるでしょう。

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