三菱鉱石輸送

三菱鉱石輸送株式会社について

三菱鉱石輸送株式会社（Mitsubishi Ore Transport Co., Ltd.）は、三菱グループに属する日本の海運会社で、特殊な運航形態を持っています。海運業界で唯一、独自の三菱ファンネルを掲げた外航船を運航しており、ファンネルマークにはスリーダイヤが描かれています。運航している船舶の種類も多彩で、ケープサイズばら積み貨物船やパナマックスばら積み貨物船、自動車専用運搬船、チップ運搬船、セルフアンローダー付き石炭専用船などがあります。

沿革

同社は1959年の設立から長い歴史を持ち、その発展を次のように振り返ることができます。設立当初はチリのアタカマ鉄鉱石を八幡製鐵所に輸送するため、三菱商事や三菱海運、東京海上火災保険などの共同出資で千代田鉱石輸送株式会社としてスタートしました。

1960年には、日本最大級の鉱石専用船「さんたるしあ丸」が竣工し、1964年には社名を三菱鉱石輸送株式会社に変更しました。その後、1970年に資本金を7億5000万円に増資し、1977年には自動車専用船を竣工させるなど、事業を順調に拡大させていきました。

1980年代には、資本金を15億円に増資し、ISMコードに基づくDOCの取得に成功しました。さらに、1993年にはチップ運搬船を竣工し、その後も新たな船舶を導入し、事業の幅を広げていきました。

2002年には、長期船隊整備計画を着手し、2003年には初のタンカーを竣工させました。そして、2005年には株主構成が四社体制に変わり、三菱商事、三菱重工業、日本郵船、東京海上日動火災保険が主要株主として今も関与しています。

2010年にはフィリピンに「MOT-BARKO MANILA Inc.」を設立し、現地のマンニング会社とのジョイントベンチャーを開始しました。また、設立50周年を迎えた2009年には、同社の歴史の節目ともなりました。

主要株主と加盟組織

三菱鉱石輸送株式会社は、三菱広報委員会にも加盟しており、主要な株主として三菱商事、三菱重工業、日本郵船、東京海上日動火災保険が名を連ねています。これらの企業との強力な連携により、同社は今後も堅実な経営とサービスの向上を図っていく方針です。

このように、三菱鉱石輸送株式会社は長い歴史と安定した業務基盤を持ちながら、時代に応じた柔軟な対応をしている企業といえるでしょう。

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