三菱銀行本店 (建築物)

三菱銀行と三菱UFJ銀行の本店

三菱銀行及びその後身である三菱UFJ銀行の本店は、長い歴史と数回にわたる建築の変遷を経て、現在も機能を果たしています。本記事では、三菱銀行の設立から最新のミッションに至るまで、本店の沿革を詳しく解説します。

沿革

三菱銀行は1919年8月に設立され、その前身である第百十九国立銀行が置かれていた地、東京・丸の内に本店を構えました。初代本店は、戦後の経済状況に合わせて改築や移転が検討され、1937年に新たに設立された2代目本店へと移転しました。使用されていた建物は堅牢かつ壮麗で、当時の銀行業の重要性を物語るものでした。

1945年以降、銀行業務の拡大に伴って機能を満たせなくなった2代目本店は、1977年を境に新本店の建設に着手します。1980年に完成した3代目本店は、その後も三菱銀行の主要な拠点として利用され続けています。

3代目本店の構造

3代目本店は地下3階、地上5階の低層棟と地下5階、地上24階の高層棟から成る複合構造です。この建物は、当時の経済環境や市場ニーズに応じた設計が施されており、事務スペースの大規模化や可変性を意識した作りとなっています。各階は柱のない大空間が確保されており、将来的な組織変更にも柔軟に対応できる設計です。

正面玄関前には緑豊かなプラザが広がり、建物全体が明るく静かな印象を与えています。1982年にはBCS賞を受賞し、その評価は業界内でも特筆すべきものとなりました。

現在と未来の計画

2006年に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併して三菱東京UFJ銀行が発足し、その後に社名を三菱UFJ銀行に変更されました。合併後も3代目本店は、銀行業務の中心的な役割を果たし続けています。

2021年、三菱UFJ銀行の新しい頭取である半沢淳一氏は、本店を大規模に建て替え、各関連会社の機能を集約する計画を発表しました。2023年には新しい「MUFG本館」建設の決定が下され、2029年の完成を目指して進行中です。また、2024年7月には仮移転も予定されており、銀行の未来に向けた新しい一歩となります。

建設について

MUFG本館は、地上28階・地下4階からなる大規模な建築で、延床面積は約172,000平方メートルに及びます。屋上に設けられるテラスや地下の飲食店舗は、来訪者向けの利便性も考慮されています。この新しい施設は、グリーンファイナンスによる資金調達を目指し、環境への配慮も重視されています。

結論

三菱銀行の本店、そしてその後身である三菱UFJ銀行は、常に時代の流れに合わせた革新と成長を続けています。今後の新本店の建設が、どのように銀行業界に影響を与えるのか、大きな期待が寄せられています。

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