三菱UFJ銀行大阪ビル

三菱UFJ銀行大阪ビル：大阪の新たなランドマーク

三菱UFJ銀行大阪ビルは、大阪府大阪市中央区伏見町、御堂筋沿いにそびえ立つ超高層ビルです。三菱UFJフィナンシャル・グループの西日本における重要な拠点として、2018年に竣工しました。このビルは、単なるオフィスビルとしてだけでなく、大阪の都市景観に新たな息吹を吹き込むランドマークとして注目されています。

再開発による誕生と都市計画との連携

このビルの建設は、旧三和銀行本店（1955年竣工）の建て替えプロジェクトとして実現しました。都市再生緊急整備地域内に位置するこの地は、大阪都市計画都市再生特別地区（伏見町三丁目地区）に指定されており、高さ制限と容積率の緩和措置を受けることができました。御堂筋本町北地区地区計画においては、高さ制限緩和適用の第一号ビルとして、都市開発における先駆的な役割を担っています。2015年には「（仮称）伏見町三丁目計画」として民間都市再生事業にも認定され、その取り組みは高く評価されています。

開かれた空間と地域への貢献

ビルは本館と別館の2棟から構成され、中層階では渡り廊下と地下連絡通路で接続されています。従来の銀行建築とは異なり、1階にギャラリーやカフェを設けることで、地域住民にとって開かれた空間を創出。休日や夜間も利用できるよう設計されており、銀行所有の絵画や貨幣などの歴史資料展示や地域イベント開催などにも活用されています。さらに、Osaka Metro御堂筋線淀屋橋駅11番出口と直結しており、駅のバリアフリー化にも貢献するなど、地域社会との共生を重視した設計となっています。

重厚さと親しみやすさを兼ね備えたデザイン

銀行の建物としての安心感と気品を醸し出すため、伝統的な銀行建築様式を踏襲しつつ、現代的なデザインを取り入れています。重厚な列柱を採用することで風格を出しつつ、柱型や庇に曲線を用いることで、親しみやすさを表現。外周柱はアウトコラムとすることで、列柱を強調し、構造体と一体化した外装は、銀行建築としての風格と上質感を高めています。同時に、室内側の出っ張りを小さくすることで、使いやすい執務空間を実現しています。

業務効率化と災害対策

新ビルの建設によって、近隣に分散していた三菱UFJフィナンシャル・グループの営業部門や本部機能を集約。これにより業務効率化が図られるとともに、東京地区に集中している金融業務機能の一部も移転することで、災害時における事業継続性の強化を図っています。東京が地震などの災害に見舞われた場合でも、重要な業務の継続を可能にする社会インフラとしての役割を担っています。

主要入居テナント

本館:

三菱UFJ銀行 大阪営業部・大阪中央支店・梅田新道支店・大阪公務部
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 大阪支店
丸の内よろず 大阪営業部

別館:

東銀リース 大阪支店
三菱HCキャピタル 大阪支社
三菱UFJ住宅ローン保証 大阪支社

受賞歴

大阪都市景観建築賞（大阪まちなみ賞）第39回奨励賞（2019年）
生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪（イケフェス大阪）参加

アクセス

* Osaka Metro御堂筋線 淀屋橋駅 直結

三菱UFJ銀行大阪ビルは、単なる金融機関のオフィスビルにとどまらず、都市再生、地域貢献、災害対策など、多様な側面から大阪の発展に貢献する存在となっています。

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