三途の川の乳母車 (曲)

『三途の川の乳母車』は、1972年9月5日にビクター音楽産業から発売された橋幸夫の117枚目のシングルです。

解説

この楽曲は、劇画『子連れ狼』のイメージソングとして、小池一雄が作詞、吉田正が作曲を手掛けた『子連れ狼』の続編として制作されました。『子連れ狼』は、オリコンチャートで6週にわたりトップ10入りするなど、ロングセラーを記録し、第14回日本レコード大賞・大衆賞をはじめ、数々の音楽賞を受賞する大ヒットとなりました。

その成功を受け、同じく小池一雄作詞、吉田正作曲による続編として、前作から9ヶ月後にリリースされたのが『三途の川の乳母車』です。この曲もヒット賞を獲得しましたが、橋幸夫自身は「苦心して創ったが、前作以上のインパクトは出せなかった」と語っています。

また、この曲のリリース時期から、橋幸夫のシングルリリースが急減しています。その背景には、『子連れ狼』のロングヒットにより、同一曲を長期間歌い続けることになった影響も指摘されています。

『三途の川の乳母車』は、『子連れ狼』と同様に、橋幸夫の劇場公演のテーマとしても取り上げられ、歌舞伎座や新歌舞伎座での公演で度々上演されました。この頃から橋幸夫は、「座長として何十人かを率いてやる公演に夢中」になっていったと述懐しています。

カップリング曲の『大五郎子守唄』も、小池一雄が作詞、吉田正が作曲を手掛けています。

収録曲

1. 三途の川子の乳母車
作詞:小池一雄、作曲・編曲:吉田正
2. 大五郎子守唄
作詞:小池一雄、作曲・編曲:吉田正
共演:みすず児童合唱団

舞台

歌舞伎座 1973年8月2日-8月29日
橋幸夫 / 連続九回出演特別公演
「三途の川の乳母車 子連れ狼第2弾」
他、複数回公演

収録アルバム

当時のLPでのベスト盤には収録されていますが、近年のCD盤への収録はありません。

関連項目

橋幸夫『決定版 子連れ狼』

出典

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