三遊亭白鳥

三遊亭 白鳥

三遊亭白鳥（さんゆうてい はくちょう）は、1963年5月21日生まれの落語家で、落語協会に所属し主に新作落語を演じています。彼の出囃子として『白鳥の湖』が用いられています。

経歴

新潟県高田市（現・上越市）の出身で、父は自転車店を経営していましたが、後に模型店を様態変更しました。家族には兄があり、彼は天理大学の教授です。自身は三児の父でもあります。

新潟県立高田高等学校を卒業した後、日本大学藝術学部文芸学科に進学し、1987年に三遊亭圓丈に師事し、前座名『にいがた』での活動を始めました。1990年には、入船亭扇治や橘家文吾、三遊亭窓樹らと共に二ツ目に昇進し、「新型」と名乗りますが、「しんがた」と誤解されることから、間もなく「新潟」に改名。その後、1992年にはニッポン放送主催の「第7回お笑いゴールドラッシュ」で優勝し、2001年には真打昇進と共に「白鳥」に改名されました。2005年には、平成16年度彩の国落語大賞を受賞しています。

来歴・人物

高校時代から怪談を書くなどしていましたが、落語には接していませんでした。しかし、大学では空手部や童話絵本研究会に所属し、多様な興味を持っていました。落語への興味は古今亭志ん生の書籍を通じて芽生え、テレビで圓丈の新作落語を観ることがきっかけで入門に至りました。入門当初は落語に不慣れで苦労しながらも、独自のスタイルを確立していきました。

彼の独特な着物は派手な色合いとデザインが特徴で、着物ではなくジャージに近い印象を受けることもあります。また、表情や声が桜金造に似ていると言われています。

活動と主な作品

春風亭昇太と共に「SWA（創作話芸アソシエーション）」のメンバーとして活動しており、さまざまな落語会をプロデュースしています。特に女性をテーマにした「The Woman's 落語会」などがその一例で、古典や自身の新作を女性目線にアレンジして演じる試みを行っています。新潟の文化発信の一環として、新潟虹色寄席のプロデューサーも務めています。

彼の新作落語には、「任侠流山動物園」や「落語の仮面」など多岐にわたるテーマがあり、各種のストーリー展開やキャラクターが描かれます。特に「任侠流山動物園」シリーズでは、動物たちを主人公とした作品群が展開されています。

逸話

大学卒業後、池袋の小さなアパートに住んでいた白鳥は、前座時代には新作落語で観客を困惑させた経験があります。落語家としての修行に伴う数々のエピソードがあり、若手共同体の中での信頼関係や師匠とのやり取りも色濃く記憶されています。特に、彼が前座時代に古今亭志ん馬から受けた叱責や、自分の創作に対する真剣な姿勢は今日の彼のスタイルに影響を与えています。さらに、落語家としてだけでなく、メディアにも露出しテレビ番組やラジオ番組でも活躍しており、古典から新作まで多彩な演目を提供し続けています。

弟子との関係

彼は自身の弟子たちにも新作落語の息を吹き込み、多様なスタイルを体現させています。弟子の中には三遊亭青森や三遊亭ぐんまなどがいます。彼の影響は後進にも及び、新たな才能を育てる役割を果たしています。

メディア出演と作品

テレビやラジオ、CD、DVDなど様々なメディアで作品を発表しており、『三遊亭白鳥 1』から『三遊亭白鳥 6』までのCD albumsがリリースされ、多くのファンを魅了しています。また、講談社から出版された創作落語集や絵本の執筆も行い、幅広いジャンルでの活動を展開しています。白鳥の新作への挑戦や表現力豊かな落語は、今後も多くの人々を楽しませることでしょう。

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