三重師範学校

三重師範学校の歴史

三重師範学校は、1943年4月に三重県に設立された教育機関で、第二次世界大戦中に男子部と女子部が統合されて官立の教育機関となりました。この学校の起源は1875年に遡り、旧・三重県師範有造学校にまでさかのぼります。

設立からの変遷

1875年に設立された三重県には、まず師範有造学校が存在しました。その後、1913年には新たに男子部と女子部が設置され、それぞれ師範学校としての機能を果たしました。長い歴史の中で、何度も校名や構成が変更され、多くの教員と学生を育成しました。

1920年代にかけて、師範学校は教育内容の充実を図り、さまざまな専攻コースを開設しました。この時代には、女子部が設けられ、女学生にも教育の場が与えられました。特に、女子師範学校は大正時代に大きな発展を遂げました。

官立三重師範学校の設立

1943年、男子部と女子部が統合され、官立の三重師範学校が設立されました。しかし、設立後まもなく第二次世界大戦が進行し、校舎が空襲によって損傷を受ける運命にありました。1945年7月には男子部の校舎がほぼ全壊しましたが、女子部はその後も授業を再開し続けました。

1946年、男子部は新たな校地に移転し、遅ればせながらも教育活動を続けます。1948年に男女共学が実施され、その後、1949年には新制三重大学に組み込まれることとなります。

閉校とその後

1951年に三重師範学校は廃止されると同時に、男子部・女子部はそれぞれ新制三重大学の学芸学部へと継承されました。これにより、長い歴史に幕を閉じましたが、その伝統は新たな形で引き継がれることになりました。

校地の変遷

三重師範学校の校地は、次第に変遷を遂げていきました。男子部は旧三重県師範学校の校舎を利用し続けましたが、空襲の影響を受けたため、その後新たに香良洲町に移転することになりました。一方、女子部は亀山市に位置し、この校地も後に三重大学の一部として活用されました。

著名な出身者

三重師範学校は多くの著名人を輩出しています。書道家の榊莫山や衆議院議員の浜地文平など、多岐にわたる分野で活躍する卒業生がいます。

まとめ

三重師範学校は、その設立から今日に至るまでの教育の歴史において特異な地位を持つ機関です。その活動は、三重大学教育学部の基盤を築く重要な役割を果たしました。今後も創立当初の精神を受け継ぎながら、更なる発展が期待されています。

もう一度検索