三重県立上野工業高等学校

三重県立上野工業高等学校について

三重県立上野工業高等学校は、三重県伊賀市にあった公立の工業高等学校です。この学校は、長い歴史を経て2011年に閉校しました。学校の所在地は、518-0837 三重県伊賀市緑ヶ丘西町2270番地1で、地域の産業を支える技術者育成に力を注いでいました。

沿革

上野工業高等学校の始まりは1944年に遡ります。この年、三重県上野工業学校が創立され、初めて機械科が設けられました。その後、1951年には商工高等学校としてスタートし、1955年には名称が三重県立上野商工高等学校に改められました。

また、1957年には木材工芸科と建築科が設置され、さらには1963年に木材工芸科が工芸・デザイン科へと名称変更され、同じ年に電気科も新設されました。1964年には上野商工高等学校が廃止され、新たに上野工業高等学校として再出発しました。

1973年に工芸・デザイン科の生徒募集が停止され、代わりにインテリア科が設置されるなど、時代のニーズに応じた学科の改変が行われました。1995年には電子機械科が新たに設立され、2005年には建築科とインテリア科が統合されて住環境工学科が誕生しました。

やがて2009年には更なる統合が進み、三重県立伊賀白鳳高等学校に統合される形で生徒募集が停止され、2011年3月31日をもって閉校の運びとなりました。

教育方針

上野工業高等学校では、「健康で創造性豊かな技術者を育成する」という教育方針を掲げ、学生の実践的な技術力の向上を目指しました。生徒たちが地域社会で活躍できるよう、様々なカリキュラムを提供していました。

学校行事

学校行事としては、体育祭や文化祭などの一般的なイベントが開催され、特に「熟語コンテスト」というユニークな取り組みも行われていました。このコンテストでは、生徒が指定された熟語を夏休み中に暗記し、新学期の初めにテストを受けるスタイルで、成績優秀者には表彰が行われ、トップ成績者には図書カードが贈られました。

生徒会活動・部活動

部活動も非常に活発で、運動部には陸上競技部、バスケットボール部、柔道部など多彩なチームが存在しました。文化部では、計算部や吹奏楽部、原動機部などがあり、生徒たちはそれぞれの興味や特技を生かして活動していました。

特に、陸上部は全国高等学校駅伝競走大会での常連校であり、過去には全国4位という素晴らしい成績を収めた実績があります。

出身著名人

この学校からは多くの著名なアスリートや芸人が輩出されています。陸上競技選手の中村匠吾さんや高林祐介さん、サッカー選手の梅澤貴史さん、さらには芸人の松尾たいちゃんさんなど、さまざまな分野で活躍している卒業生がいます。

このように、三重県立上野工業高等学校は地域に根ざし、未来の技術者を育成してきた重要な教育機関でしたが、時代の流れとともに統合され、その歴史に幕を閉じました。

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