三重県立久居農林高等学校

三重県立久居農林高等学校

三重県津市久居東鷹跡町に位置する三重県立久居農林高等学校は、公立の農業系高等学校です。地元では「久居農林」「農林」と呼ばれ親しまれています。長い歴史を持ち、農業を基盤とした実学教育に加え、現代の多様な分野に対応した専門教育を提供しています。

教育課程と特色

本校では、平成22年度から学科・コース編成を刷新しました。現在の教育課程は、以下の学科とコースで構成されています。

生物生産科: 食品、植物の各コース。
生物資源科: 植物、動物の各コース。
環境情報科: 環境保全、ガーデニングの各コース。
環境土木科: ガーデニング、土木・機械の各コース。
生活デザイン科: 2年次から食生活、衣生活、リビングの3コースに分かれます。

以前の学科体制（平成21年度以前）についても、園芸科学、生産科学、動物科学、自然情報、環境緑化、農業土木といったコースが存在していました。

本校の大きな特徴として、手厚い少人数教育が挙げられます。1クラスは30名以下で編成されており、生徒一人ひとりに対するきめ細やかな指導を可能にしています。特に、生産系、生物系、デザイン系（家庭科）では、それぞれの分野の生徒約80名をさらに3つのクラスに分けて指導を行っています（農業関連学科はクラス替えがありません）。これにより、生徒は自身の専門分野についてより深く、丁寧な学びを得ることができます。

沿革

本校の歴史は、1904年（明治37年）創立の「三重県立農林学校」と、1921年（大正10年）創立の「三重県立一志実業女学校」に始まります。これら二校が統合され、1948年（昭和23年）4月1日に「三重県久居高等学校（初代）」が発足しました。なお、現在の三重県立久居高等学校（二代目）とは異なる学校です。その後、1955年（昭和30年）4月1日に現在の校名「三重県立久居農林高等学校」に改称されました。

部活動

学習活動に加え、部活動も活発です。運動部、文化部ともに多くの生徒が所属し、地域社会との交流や競技力・表現力の向上に励んでいます。

運動系:
硬式野球部: 2002年夏（第84回）に甲子園大会に初出場しました（1回戦）。2005年（平成17年）には三重県大会で準々決勝に進出しています。
ボクシング部: 2006年（平成18年）の高校総体フェザー級で優勝者を出しており、全国大会や東海大会に出場しています。
文化系:
特に放送部の実績が顕著です。ラジオドキュメント、テレビドキュメント、アナウンス、朗読、研究発表など、様々な部門で多くの生徒が全国大会に出場し、優秀な成績を収めています。度々最優秀賞や優秀賞を獲得しており、その活動は高く評価されています。

生徒たちは部活動を通じて、協調性やリーダーシップを養い、充実した高校生活を送っています。

交通アクセス

最寄り駅は近鉄名古屋線久居駅です。駅西口の三重交通バス1番乗り場から「竹原」行きのバスに乗車し、「本町2丁目」バス停で下車すると徒歩約7分です。駅から学校までは徒歩でも約20分でアクセスできます。

著名な出身者

声優として幅広く活躍されている満仲由紀子氏は本校の卒業生です。旧家政科（現在の生活デザイン科服飾デザインコースに相当）で学びました。

三重県立久居農林高等学校は、地域社会に貢献できる人材育成を目指し、特色ある教育と活発な課外活動を推進しています。

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