三重県立相可高等学校

三重県立相可高等学校：地域と連携し未来を創造する学校

三重県多気郡多気町に位置する三重県立相可高等学校は、100年以上の歴史を持つ県立高等学校です。その歴史は、1907年（明治40年）に相可村外三ヶ村組合農業学校として設立されたことに始まります。以来、時代の変化に合わせて教育内容を進化させながら、地域社会に貢献する人材育成に努めてきました。

当初は農業を学ぶ学校としてスタートした相可高校ですが、その後、三重県立多気実業学校を経て、1948年（昭和23年）に現在の校名である三重県立相可高等学校となりました。幾度かの改称を経て、2010年（平成22年）には三重県立宮川高等学校と統合。現在の校舎は、統合後も相可高等学校の敷地に新設されました。

多様な学科と特色ある教育

相可高校は、生徒の多様な進路希望に対応するため、普通科に加え、生産経済科、環境創造科（旧農業土木科）、食物調理科の4つの学科を設置しています。特に食物調理科は、実践的な教育に力を入れており、五桂池ふるさと村内にレストラン「まごの店」を運営しています。「まごの店」はテレビ番組などでも紹介され、高い知名度を誇ります。2011年には、この「まごの店」をモデルにしたドラマ『高校生レストラン』（日本テレビ系）が放送されました。また、卒業生によって設立された「相可フードネット」では、惣菜店「せんぱいの店」を運営し、地域社会に貢献しています。

食物調理科の生徒たちは、高いスキルを有しており、2013年にはオーストラリア調理師連盟主催の高校生国際料理コンクールで金メダルを獲得、総合1位を受賞するという快挙を達成しました。さらに、2016年には伊勢志摩サミットの昼食会で料理を担当するなど、その実力は広く認められています。

生産経済科では、地域特産物である伊勢いもの栽培や、三重大学大学院生物資源学研究科との共同研究を通じて、地域産業の発展に貢献しています。伊勢茶や柿の葉エキスを配合した「まごころteaハンドジェル」を開発・販売するなど、地域に密着した活動も展開しています。また、授業の一環として松阪牛の肥育を行い、松阪肉牛共進会にも出品しています。

活気あふれる学校生活

相可高校では、総合的な学習の時間を「ドリーム・チャレンジ・タイム（DCT）」と名付け、生徒自身の主体的な学習を支援しています。部活動も盛んで、運動部、文化部ともに多くのクラブが活動しています。特に野球部は、全国高等学校野球選手権大会に3回出場するなど、輝かしい実績を残しています。

未来への架け橋

相可高校は、長い歴史と伝統を受け継ぎながら、常に時代の変化に対応し、地域社会に貢献できる人材育成に努めています。多様な学科、実践的な教育、そして活気あふれる学校生活を通して、生徒たちは未来への道を切り開いていきます。卒業生からは、歌手、プロ野球選手、音楽家など、各分野で活躍する人材が輩出されています。これからも、相可高校は地域社会の宝として、発展を続けていくことでしょう。

もう一度検索