上ノ島神明神社

上ノ島神明神社の概要

上ノ島神明神社（かみのしましんめいじんじゃ）は、岐阜県各務原市川島松倉町にある神社で、通称“小島の宮”と呼ばれています。この神社は、古くから地域の人々に深く敬われてきた場所であり、歴史的な価値も持っています。

歴史的背景

創建時期は詳細には分かっていませんが、伝説によるとこの神社は尾張国河沼郷の産土神であったとされています。ここからは現在の各務原市や周辺の地域にわたる広範囲にわたる信仰の対象とされていました。特に松倉城の裏鬼門に位置するため、当地の坪内氏から特に信奉されていたと言われています。江戸時代には、坪内氏が新加納陣屋に移ってからもこの神社は保護され続けました。

1873年には、羽栗郡第二大区第一小区の郷社に指定され、1928年から1937年にかけてさまざまな建物が再建されるなどして、神社としての形を整えました。これらの建築物には洗練されたデザインや彫刻が施されています。

祭神

上ノ島神明神社の祭神は天照大神です。加えて、境内にはいくつかの境内社も存在し、津島神社や天満神社が本殿に合祀されています。他にも天王神社、御鍬神社、白鬚神社、金刀比羅神社があり、これらの神々は地域の人々の生活や文化に密接に関わっています。2022年には、川島松倉町1922-1にあった稲荷神社も上ノ島神明神社に合祀され、そこにあった摩利支天が新たに白鬚神社に変更されました。

神事と祭り

神社では定期的に神事が行われており、中でも「お鍬まつり」は初午の日に開催されます。この祭りは、農業の豊穣を祈願するもので、多くの参拝者が集まります。また、毎年1月14日には「粥杖占い」と呼ばれる行事が行われ、これは参加者が粥杖を用いて未来を占う伝統的な儀式です。

文化財としての意義

上ノ島神明神社に存在する建築物の中には、2007年に国登録有形文化財として登録されているものがあります。特に本殿は1928年に竣工し、銅板葺の優雅な流造で、建物には瑞龍や植物、雲紋などの美しい彫刻が施されています。その他にも、幣殿、社務所、手水舎、太鼓橋といった建物があり、それぞれが歴史を物語る重要な要素を備えています。

交通アクセス

上ノ島神明神社へは、名鉄バスの一宮・川島線「川島」バス停から徒歩約15分でアクセスできます。また、岐阜バスの笠松川島線「川島松倉」バス停や、各務原市ふれあいバス川島線「松倉東口」バス停からも便利に訪れることができます。

このように、上ノ島神明神社は貴重な文化遺産を持ち、地域の人々に愛され続けている神社です。神社の歴史を感じながら訪れることで、より深い理解が得られることでしょう。

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