上利益弘

上益弘：国際的な視点を持つ建築家

上益弘氏（1958年生まれ）は、日本の建築界において国際的な活躍を続ける建築家です。日本設計のプロジェクト統括本部国際室ジャカルタ事務所長として、国際的なプロジェクトを推進する立場にあります。

氏のキャリアは、日本大学卒業後、コロンビア大学大学院での修士課程修了という堅実な基盤の上に築かれています。さらに、日本国政府の派遣により、ニューヨークの著名建築家ピーター・アイゼンマン氏の事務所に所属し、国際的な視野と高度な設計スキルを磨きました。その後、INA新建築研究所やヘルムース・オバタ・カッサバウム（HOK）建築設計事務所東京事務所副所長などを経て、現在の地位に上り詰めています。

上益弘氏の活動は建築設計にとどまりません。インテリアデザインや国際プロジェクトマネージメントにも携わり、多岐にわたる才能を発揮しています。これらの活動は、単なる設計業務を超え、建築プロジェクトの企画から実現、そしてその後の維持管理までを包含する、包括的な建築プロフェッショナルとしての姿勢を示しています。

さらに、氏は建築教育にも深く関わっています。日本大学大学院、武蔵野大学、（独）ポリテクセンター、そしてチュニジア国立建築大学などで講師や客員教授を務め、後進の育成にも尽力しています。これらの活動は、氏が建築界の未来を担う人材育成に強い関心を寄せていることを示しています。

国際機関での活動も氏の重要な貢献の一つです。国際建築家連合（UIA）の職能委員会委員、日本建築家協会の国際委員会委員、日本建築学会の教育委員会委員など、数々の要職を歴任し、日本の建築界を国際舞台で代表する立場にあります。UNESCO-UIA建築教育憲章の翻訳協力や、サステナブル建築世界会議東京大会での論文審査委員なども務め、国際的な建築界の発展に貢献しています。

建築デザインコンクールでの受賞歴も豊富で、その高いデザイン能力と創造性を証明しています。また、趣味としてピアノ、テニス、インドネシアゴルフ、いけばなを嗜むなど、多様な文化への関心も持ち合わせています。

これらの活動は、上益弘氏が単なる建築家としてだけでなく、建築教育者、国際協力者、そして文化交流の担い手としても活躍していることを示しています。氏の多様な経験と専門知識は、建築設計の枠を超えた、より広い視野と深い洞察に基づいていると言えるでしょう。

主な活動と業績:

コロンビア大学大学院修士課程修了
ニューヨークのピーター・アイゼンマン建築設計事務所勤務
INA新建築研究所、HOK建築設計事務所東京事務所副所長勤務
日本設計プロジェクト統括本部国際室ジャカルタ事務所長
UIA職能委員会委員
日本建築家協会国際委員会委員
日本建築学会教育委員会委員
日本大学大学院、武蔵野大学、（独）ポリテクセンター講師
チュニジア国立建築大学客員教授
UNESCO-UIA建築教育憲章（JIA翻訳協力）
サステナブル建築世界会議東京大会（SB05）論文審査委員
文化庁派遣による政府給費芸術家在外研修員
建築デザインコンクール入賞多数

主な参考文献:

建築プログラミング (障国社)
世界のシニアリビング (グラフック社)
シニアリビング101 (鹿島出版会)
建築雑誌 1992年6月号 (日本建築学会)
一級建築士名簿 (日本建築士会連合会発行)
* 大学(建築関係学科)名簿〈2006年版〉(日本建築学会 編集)

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