上原昭

上原 昭（うえはら あきら）は、1950年（昭和25年）1月7日に生まれた日本の政治家です。現在の沖縄県糸満市で育ち、地元の琉球政府立糸満高等学校で学びました。その後、東京大学経済学部へと進学し、1974年（昭和48年）3月に卒業しました。

大学卒業後、1974年（昭和49年）4月には沖縄県庁に入庁し、地方行政に携わるキャリアをスタートさせました。県庁職員として長年にわたり勤務し、経験を積みました。公職を離れた後も、その知識と経験を活かして、2009年（平成21年）4月からは沖縄県信用保証協会の専務理事を務めました。さらに、2013年（平成25年）6月から2015年（平成27年）6月までの間は、那覇空港ビルディング株式会社の非常勤会長という要職を務めるなど、経済界においても活動しました。

行政と経済界での経験を経て、上原氏は故郷である糸満市の市政に直接関わることを志しました。2015年（平成27年）11月26日、糸満市長選挙への立候補の意向を正式に表明しました。

2016年糸満市長選挙での当選

2016年（平成28年）6月5日に実施された糸満市長選挙に、無所属候補として出馬しました。この選挙戦では、自由民主党とおおさか維新の会からの推薦を受け、現職の上原裕常氏を含む他の候補者と競り合いました。激戦の結果、上原昭氏は現職を破って初めての当選を果たし、第7代糸満市長に就任しました。市長としての活動は、2016年7月6日に始まりました。

この選挙における最終投票率は59.42%で、当日有権者数は44,699人でした。上原氏は、この選挙で市民の信任を得て市政を担うこととなりました。市長在任中、上原氏は、沖縄県内の保守系市長9名で構成された市長連合「チーム沖縄」のメンバーとしても活動し、県政との連携や地域課題解決に向けた意見交換などを行いました。

2020年糸満市長選挙での挑戦と落選

1期目の任期満了に伴い、上原氏は再選を目指して2020年（令和2年）の糸満市長選挙に再び立候補しました。今回は自由民主党と公明党からの推薦を得て選挙戦に臨みました。しかし、この選挙では、前市長や元市長経験者らの支援を受けた元市議会議員の當銘真栄氏に敗れ、惜しくも落選することとなりました。

2020年の市長選挙は、前回に比べて投票率が低下し、最終投票率は54.56%でした。当日有権者数は47,087人でした。この選挙結果により、上原氏の糸満市長としての任期は1期で終了しました。

その後の活動と叙勲

市長職を退いた後も、上原氏は社会貢献を続けています。長年にわたる地方自治への貢献や公共の利益に資する活動が評価され、2023年（令和5年）春には、日本の勲章である旭日小綬章が授与されました。これは、行政官及び政治家として地域社会の発展に尽力した功績が高く評価されたものです。

上原昭氏は、沖縄県庁でのキャリアから始まり、民間企業の要職、そして故郷糸満市の市長として地方行政の第一線で活躍しました。1期という期間ではありましたが、市長として市政運営に携わり、地域のために尽力しました。現在も叙勲を受けるなど、その功績は認められています。彼は、糸満市出身の政治家として、その経歴を通じて地域社会に貢献した人物として記憶されるでしょう。

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