上山競馬場

上山競馬場について

上山競馬場（かみのやまけいばじょう、Kaminoyama Race Course）は、山形県上山市にかつて存在した地方[[競馬]]場です。競馬場は1958年に地方[[競馬]]としてスタートし、1980年代には最盛期を迎えましたが、2003年11月に廃止されました。それでも、跡地は現在も競馬関連の施設として利用されています。

競馬場の歴史

上山市は1956年の豪雨による大きな被害を受け、その復興を目的に競馬の運営を開始しました。競馬開催により市の財政は潤い、特に1980年代はバブル景気も相まって賑わいを見せました。しかし、バブル崩壊後は観光産業の低迷とともに、運営を行っている上山市も厳しい財政状況に直面します。競馬場の赤字が累積し、運営を続けることが困難になった結果、最終的に2003年に競馬場は閉じられました。

最後のレースは「山形記念樹氷賞」で、この競走が上山競馬場の歴史を締めくくりました。その後、競馬場跡地は工業団地として利用され、数社に分譲されています。中でも東和薬品の工場が本馬場跡に建設されています。

競馬場の特徴

上山競馬場は、経営改善策の一環として日本初の個人協賛競走を実施し、それが話題を呼びました。また、年末には特別競走「金寿賞」や「銀寿賞」といった10歳馬限定の競走が行われました。この競走は、出走馬が全て10歳という特異な条件で、引退レースとしても知られていました。

競馬場は冬の間は休催となり、主に週末の日曜日から火曜日にかけて競走が行われました。地元のファンや仙台市からも多くの観客が訪れ、場外馬券売場がない宮城県のファンも多かったため、アクセスの良さも人気の一因でした。特に、山形駅や仙台駅からの無料送迎バスが運行され、競馬場は多くの人に愛されていました。

映画『喜劇 競馬必勝法 一発勝負』や『流★星』など、上山競馬場を舞台にした作品も存在し、地域における文化的な位置づけも重要でした。競馬場内には喜劇俳優の伴淳三郎が経営するカレー屋もあり、彼自身が客と交流することでも知られています。

競馬場の跡地とニュートラックかみのやま

上山競馬場の廃止後、その跡地は「ニュートラックかみのやま」として新たに場外馬券売場の機能を持つ施設として利用されています。この施設では南関東の競馬や盛岡・水沢の競馬などの馬券が販売されています。最初は旧スタンドの設備を使っていたものの、2013年から新しい2階建ての施設が完成し、改良されたサービスを提供しています。

さらに、上山競馬場の存在を踏まえた競馬体験の残し方として、「J-PLACEかみのやま」が2024年に新たに開設される予定で、これにより地方[[競馬]]への関心を引き続き高めていく狙いがあります。

アクセスと周辺環境

JR茂吉記念館前駅からは徒歩約10分、かみのやま温泉駅からはバスで約10分の距離に位置しています。最寄りのインターチェンジは東北中央自動車道の山形上山インターチェンジで、山形市からは約10km、仙台市からは81kmという良好なアクセスも魅力の一つとなっています。

上山競馬場の多くの魅力と、歴史、文化的意義について掘り下げてみると、地域にとって競馬場がどれだけ重要であったかを改めて実感させられます。競馬が地域に残した足跡は今後も続いていくことでしょう。

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