上方漫才大賞

上方漫才大賞

上方漫才大賞（かみがたまんざいたいしょう）は、1966年にラジオ大阪によって創設された、漫才文化の育成と顕彰を目的とした賞です。通称「上漫（かみまん）」として親しまれ、漫才界では最も歴史あるコンクールとなっています。1999年からは関西テレビも主催に加わり、より多くの支持を受けるイベントに成長しています。

発表会とノミネート

この賞の大賞は、事前に審査されノミネートされた芸人の中から選ばれます。毎年4月の土曜日に行われる発表会では結果が公表されるとともに、「奨励賞」や「新人賞」の受賞者も、ノミネート者による漫才のパフォーマンスを通じて決まります。特に、漫才ファンにとってこのイベントは、最高のネタを楽しむ場となっており、多くの観客が期待を持って参加します。

2005年以降の発表会は、関西テレビとラジオ大阪の協力により、両局による生中継が行われていました。この新しい試みが、全国に漫才の魅力を広める役割も果たしています。

上方の定義と開かれた参加

この賞の名称にある「上方」という言葉は、大阪府や京都周辺を指しますが、他の地域で活動する漫才師も参加できるため、幅広い芸人がノミネートのチャンスを得る仕組みとなっています。過去には、読売テレビが上方お笑い大賞を主催していましたが、2006年に終了しました。

発表会の開催場所

長年にわたり、発表会はオリックス劇場で行われてきましたが、別の会場に移ることもありました。2010年から2014年までは御堂会館、2016年には梅田芸術劇場、近年ではCOOL JAPAN PARK OSAKAが使われています。観覧は一般客にも開放され、有料前売り券で席を確保することができます。

特に2015年の第50回大会では、記念企画として特別なプレミアムシートが販売され、多くのファンがその機会を利用しました。また、同大会からは新しい審査方法が導入され、インターネット投票を通じて視聴者も選考に参加できるようになりました。

COVID-19と新しい形

2020年には新型コロナウイルスの影響により、第55回大会は劇場での生放送が中止され、大賞授与のみ実施される形となりました。その後、2021年の第56回大会からは選考会や発表会が再開され、さらなる新たな挑戦として「エースコックpresents 上方漫才大賞」という冠をつけ、新しい時代の幕開けを迎えました。

受賞者と栄誉

この賞の受賞者には、数々の著名な漫才師が名を連ねています。特に、ダウンタウンが1989年に25歳という若さで大賞を受賞したことで話題となり、これは最年少受賞記録として今も語り継がれています。また、フットボールアワーが大賞を受賞した際には、結成からわずか5年での快挙でした。最も多く受賞した漫才師はオール阪神・巨人で、計4回受賞しています。

このように、上方漫才大賞は漫才の進化と多様性を象徴する舞台であり、業界の未来を担う若手芸人の育成にも寄与している重要な文化イベントです。

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