オリックス劇場

オリックス劇場の紹介

オリックス劇場（ORIX Theater）は、大阪府大阪市西区に位置する劇場で、音楽や演劇など多岐にわたる公演が行われています。この劇場は、オリックス不動産により所有されており、京セラドーム大阪を運営する大阪シティドームがその管理を担当しています。ここでは、オリックス劇場の前身ともなる大阪厚生年金会館についても少し触れたいと思います。

概要

オリックス劇場は、2012年にリノベーションを経て再オープンしました。これは、かつての大阪厚生年金会館大ホールをリフレッシュしたもので、久米設計と永田音響設計の協力のもと、施工は竹中工務店が手掛けました。新しい劇場では、2,400席の収容能力をそのまま保ちながら、音響や照明といった設備が最新鋭のものに更新されています。このため、クラシック音楽からポップス、演劇に至るまで、さまざまなジャンルの公演が可能となっています。

新しくデザインされた座席は、以前の赤色から黒基調に変更され、57席にはプレミアム席も設けられ、VIPのお客様へのサービスも強化されました。そのほか、エレベーターの追加や女性用トイレの増設、そしてバリアフリー対策など、ユニバーサルデザインの導入が進められています。さらに、ホワイエ内装の全面的なリニューアルも行われ、利用者にとってより快適な空間が提供されています。

外観に関しては、備前焼タイルが以前のものをそのまま使用しつつ、建物の耐震補強が行われ、また屋上には太陽光パネルが設置され、環境への配慮もされています。オープニングを記念したイベントでは、新日本フィルハーモニー交響楽団による特別演奏が行われ、地元にちなんだ楽曲やベートーヴェンの名曲が演奏されました。毎年恒例の上方漫才大賞も、この劇場で開催されています。

大阪厚生年金会館の歴史

オリックス劇場の前身である大阪厚生年金会館は、1968年に設立されました。この施設は、厚生年金保険の加入者の福祉向上を目的に社会保険庁により設けられたもので、全国各地に存在する厚生年金会館の一つとして知られていました。かつては「ウェルシティ大阪」とも称され、最大2,400席を誇る大ホールを擁し、地域内でも最大級のコンサートホールとして多くの人々に親しまれてきました。

当時、ホールの他には中規模の芸術ホールがあり、宿泊施設やレストラン、カルチャースクールも併設されていました。しかし、2005年には施設管理権が社会保険庁から独立行政法人に移され、民間への売却が視野に入ることとなりました。このため、地元では存続運動が盛り上がり、14万人を超える署名が集められました。

最終的には、オリックス不動産が落札し、2010年に厚生年金会館の大ホールを受け取った後、耐震補強や空調の新設が行われ、2011年秋には新たにオープンすることが決まりました。2010年には大ホールでの最後の公演も行われ、多くの思い出と共に幕を閉じました。

アクセス

オリックス劇場へのアクセスは便利で、大阪メトロ四つ橋線の四ツ橋駅から徒歩5分、長堀鶴見緑地線の西大橋駅からも徒歩5分です。また、中央線・四つ橋線の本町駅からは徒歩7分、御堂筋線の心斎橋駅からは徒歩10分の距離に位置しています。これらのアクセスの良さも、多くの観客に愛される理由の一つです。

オリックス劇場は、音楽や演劇の楽しみに溢れている場所であり、関西を代表する文化の拠点としての役割を果たしています。

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