上杉和彦

上杉和彦

上杉和彦（うえすぎ かずひこ、1959年11月30日 - 2018年10月14日）は、日本の歴史学者であり、明治大学の教授を務めました。専門は日本中世史、特に鎌倉幕府に関する研究で知られています。

経歴

東京都で生まれた上杉和彦は、1983年に東京大学文学部国史学科を卒業後、1988年に同大学院博士課程を中退しました。1989年からは東京大学史料編纂所の助手として勤務し、史料研究に携わりました。1998年に明治大学文学部の助教授に就任、2003年には教授へと昇進しました。

1997年には、「日本中世法体系成立史論」で東京大学から文学博士号を授与されています。長年にわたり中世史研究に尽力しましたが、2018年10月14日、急性心不全により逝去しました。58歳でした。

業績

上杉和彦の研究は、鎌倉幕府の成立と統治構造、そして中世社会における法の役割に焦点を当てたものが多く、緻密な史料分析と実証的な研究が高く評価されています。

著書

『日本中世法体系成立史論』校倉書房「歴史科学叢書」、1996年
『源頼朝と鎌倉幕府』新日本出版社、2003年／吉川弘文館「読みなおす日本史」、2022年 ISBN 9784642075176
『大江広元』吉川弘文館〈人物叢書〉、2005年 ISBN 9784642052313
『戦争の日本史 6　源平の争乱』吉川弘文館、2007年 ISBN 9784642063166
『平清盛 「武家の世」を切り開いた政治家』山川出版社「日本史リブレット人」、2011年
『歴史に裏切られた武士 平清盛』アスキー新書、2011年
『鎌倉幕府統治構造の研究』校倉書房、2015年

編著

『生活と文化の歴史学 1 経世の信仰・呪術』編 竹林舎、2012年（全10巻、他の巻も監修）

これらの著作は、鎌倉幕府や源平合戦、そして平安末期の政治家である平清盛を扱ったものが多く、一般読者にも理解しやすいように書かれています。また、専門的な研究書である『日本中世法体系成立史論』や『鎌倉幕府統治構造の研究』は、中世史研究における重要な貢献として評価されています。

上杉和彦は、日本の歴史学界において、鎌倉幕府研究の第一人者として、その名を知られていました。彼の研究は、今後の日本中世史研究に大きな影響を与え続けるでしょう。

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