上条用水 (東春日井郡)

上条用水（じょうじょうようすい）

概要

上条用水は、愛知県春日井市を流れる農業用水路であり、別名「上条井」とも呼ばれています。庄内川を水源とし、春日井市の中南部地域、具体的には上条町、下条町、中切町、下津町、松河戸町といった広範囲にわたる地域を潤しています。この用水路によって灌漑される農地は約50ヘクタールに及び、地域農業にとって不可欠な存在となっています。また、付近には高貝用水や玉野用水など、他の用水路も存在し、この地域一帯が水資源に恵まれていることを示しています。

歴史

上条用水の歴史は非常に古く、応永年間（1394年-1428年）にまで遡ります。当時、上条城主であった小坂氏の末裔であり、地元の郷士でもあった林重之が、荒廃していたこの地の再開拓を行う際に、用水路を引いたのが始まりとされています。その後、寛文9年（1669年）には、林重喜が関田村の庄屋たちと共に用水路の改修工事を行いました。この改修工事によって、用水路の機能が大幅に向上し、より広範囲な農地への安定的な給水が可能となりました。その後も、何度か改修工事が施され、現代に至るまで地域農業を支える重要なインフラとして活用されています。上条用水の歴史は、地域の農業の発展と深く結びついており、その存在は地域の歴史と文化を語る上で欠かせない要素となっています。

関連項目

日本の[[用水路一覧]]

外部リンク

郷土史かすがい　第30号

もう一度検索