上林駅

上林駅について

上林駅（うえばやしえき）は、三重県伊賀市の上林に位置する、伊賀鉄道伊賀線に属する駅です。この駅は1926年に開業し、以来多くの変遷を経てきました。開業当初は伊賀電気鉄道の駅としてスタートし、その後、会社の統合や改名に伴い、大阪電気軌道、参宮急行電鉄、関西急行鉄道、そして近畿日本鉄道（近鉄）を経て、現在の伊賀鉄道の駅へと生まれ変わっています。

歴史

上林駅は1926年の5月25日に営業を開始しました。当初は伊賀電気鉄道という名でしたが、1929年には会社合併により大阪電気軌道伊賀線の駅となり、さらに参宮急行電鉄を経て1941年には関西急行鉄道となりました。その後、1944年に関西急行鉄道は近畿日本鉄道に改組され、この年から現在に至るまで、近鉄の一部として運営されています。1945年には一時営業を休止しましたが、1946年には再開されました。こうして上林駅は80年以上の歴史を持つ駅として、多くの利用者に親しまれています。

駅の構造

上林駅は地上に位置し、1面1線の単式ホームを持つ無人駅です。ホームは線路の西側にあり、全長は約2両分です。駅には待合室などの施設は存在せず、伊賀神戸方面からの直接的な出入口からホームにアクセスするスタイルとなっています。このため、伊賀神戸行きと上野市行きの両方の列車が同じホームから発着します。

利用状況

近年の上林駅の1日当たりの乗降人員は非常に少なく、伊賀鉄道の中で最も利用客が少ない駅とされています。たとえば、2021年11月9日の調査では、乗車が2人、降車が3人の合計5人という非常に少ない数字が示されました。2010年代のデータでも、利用者数は減少傾向にあり、2015年には35人、2018年には29人という記録が残っています。これは、駅周辺が田園風景であるため、乗客が限られていることが一因と考えられます。

駅周辺

駅の周囲には広がる田園があり、駅の南西側には小さな集落があります。この地域には古い城跡も存在し、地元の歴史を感じられるスポットでもあります。また、国道422号線は駅から約300メートルの距離を走っており、これに沿って流れる木津川も地域の風景を形成しています。さらに、地域運行バスの「かんべ北斗号」が火曜日と金曜日に運行されており、伊賀鉄道上林駅停留所に停まることで地元住民にとっての交通手段とされています。

まとめ

上林駅は、伊賀鉄道伊賀線の中でも特に利用者の少ない駅でありながら、地域の歴史的背景を色濃く残しています。また、周囲の自然や田園風景は、訪れる人々に穏やかな時間を提供してくれることでしょう。上林駅は独特の魅力を持っており、地域の一部として長い歴史を紡いできた駅なのです。

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