上條勝久

上條勝久の生涯と業績

上條勝久（かみじょう かつひさ）は、1910年8月29日に宮崎県児湯郡高鍋町で誕生した。彼は内務官僚、建設官僚、そして政治家として、日本の社会に多大な影響を与えた人物である。上條の教育は旧制高鍋中学校で受け、その後1936年に宮崎県庁へ入庁し、公務員としてのキャリアを開始する。

初期のキャリア

上條は1941年に内務省に転籍し、その後1945年には内務省国土局内務理事官に就任。戦後の日本再建に携わる中、彼は1957年に国土地理院総務部長、続いて建設省大臣官房福利厚生課長を務める。1965年には建設大学校の校長に就任し、教育分野でも尽力した。上條の官僚としてのキャリアは多岐にわたり、各般での経験が彼の後の政治活動に活かされることとなる。

政治家としての道

退官後、上條は1974年に自由民主党から宮崎県選挙区で参議院議員に立候補し、当選を果たす。彼は二期にわたり参議院議員として活動し、1977年から1978年には科学技術政務次官、1981年から1982年には参議院地方行政委員長など、重要な役職を歴任した。しかし、1986年の選挙では無所属候補に敗れ、政界から一時離脱することとなる。

受章と名誉

上條は1988年に春の叙勲で勲二等旭日重光章を受章した。その後、1992年には北海道測量専門学校、現在の札幌理工学院の校長に就任し、教育界にも貢献した。2000年に退職した後も、上條はその影響力を失うことはなく、2006年には高鍋町から名誉町民として認定された。

エピソードと影響

上條の政治家としての舌戦だけでなく、彼のダム建設の土地収用交渉も特筆すべきエピソードである。宮崎県職員として、武者小路実篤に協力し、長い交渉を続けた結果、彼の情熱と誠意が実を結び、最終的にダム建設に対する合意を得ることができた。

最晩年と死去

上條勝久は2011年12月27日に心不全で亡くなった。享年101歳であった。彼の死去に際し、従七位から従四位への叙位がなされた。

彼の長い生涯は、日本の行政や政治における重要な貢献を物語っている。上條の活動は、後の多くの官僚や政治家にとっても模範となっている。

もう一度検索