上海インターナショナル・サーキット

上海インターナショナル・サーキットの全貌

上海インターナショナル・サーキットは、中国上海市嘉定区に位置する、モータースポーツファンにはお馴染みのサーキットです。このサーキットは、著名なサーキット設計者ヘルマン・ティルケによってデザインされ、2004年に完成しました。国際規格のサーキットとして、ここは中国国内で珠海国際サーキットに次ぐ存在となり、特にF1中国グランプリの舞台として広く知られています。

歴史と開催実績

このサーキットは、2004年に初めてF1 中国グランプリを開催。これ以降、2010年までの7年間、毎年その開催権を持っていました。初開催から多くの国際レースが行われており、MotoGPやフェラーリ・レーシング・デイズなど、様々なモータースポーツイベントもここで実施されています。2005年のF1中国GPでは、アクシデントも発生しました。10コーナーにおいて排水溝の蓋が外れ、マクラーレンのファン・パブロ・モントーヤがその不具合によりリタイアしたことが記憶に新しいです。

また、サーキットの運営を行う上海国際賽車有限公司は、2010年にFIAに対し、2011年以降の開催再承認の申請をしましたが、ターン1、ターン8、ターン14での地盤沈下が問題視されました。これを受けて、改修作業を実施し、最終的には2017年までの開催権を延長することが許可されました。同時に、サーキットの排水能力を向上させる工事も行われ、安定性が増しました。

2017年9月には、さらなる契約延長が行われ、2020年までの開催が保障されました。

コースの設計と特徴

コース全体のデザインは、漢字の「上」という文字をモチーフにしていると言われていますが、ティルケはそれは偶然だと説明しています。彼は、コースを完成させて中国の人々に見せたとき、その形状に喜びを感じてもらえたことが印象的だったと語っています。また、コース内の1～2コーナーや12～13コーナーが中国の陰陽思想を象徴しているとも述べています。

コースの1〜2コーナーは、長い右カーブで始まり、その後に左側に急変する複合コーナーが続きます。続くストレートでは、5コーナーでスピードが求められる一方、ヘアピンの6コーナーが待っています。

コースの中では、特に目を引くのが1.2kmに及ぶ最長のストレートです。このストレートの終点に位置するヘアピンの14コーナーは、オーバーテイクのチャンスが豊富で、ドライバーにとって興味深いポイントとなっています。その後は右の15コーナーを経て、最終的に左の16コーナーを曲がりホームストレートへ戻ります。

基本情報

サーキットの公式オープンは2004年6月6日で、総工費は約2億4千万USドル（約266億円）に上りました。サーキットの総面積は5.3平方キロメートルで、最大収容人数は20万人に達します。コースの全長は5.451キロメートルであり、カーブは全16個（右9、左7）を有します。その他のデータとして、最長の直線距離は1.175キロメートルです。

このように、上海インターナショナル・サーキットは、その独自のデザインや歴史を持ち、国際的なモータースポーツの舞台として今後も注目を浴びることが予想されます。モータースポーツ愛好者にとって、訪れる価値のある場所であることは間違いありません。

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