上田健太

上田健太 - 陸上競技選手

1995年7月5日に山梨県甲府市で生まれた上田健太氏は、日本の陸上競技界で長距離走を専門とする選手として知られています。甲府市立北中学校から山梨学院大学附属高校、そして父・上田誠仁氏が陸上競技部監督を務める山梨学院大学へと進み、競技者としての道を歩みました。大学卒業後は日立物流陸上部（現在のロジスティード）に入社し、選手として活動した後、現在はチームのマネージャーを務めています。

家族と競技の繋がり

上田健太氏の陸上への深い繋がりは、その家族にも見られます。父である上田誠仁氏は、山梨学院大学陸上競技部の監督として長年にわたり指導に携わり、自身も現役時代に箱根駅伝で二度の区間賞を獲得した実績を持つ人物です。また、母方の祖父も箱根駅伝に4年連続で出場しており、三代にわたる陸上競技、特に箱根駅伝との縁があります。

中学・高校時代の活躍

陸上競技を本格的に始めたのは中学時代からです。その才能は早くから頭角を現し、中学3年生時には、全日本中学陸上競技選手権の1500メートルと、ジュニアオリンピックの3000メートルでそれぞれ全国優勝を飾るという輝かしい成績を残しました。中学時代に全国大会などで交流があった市谷龍太郎氏をはじめとする山梨県外の有力選手たちを勧誘し、共に山梨学院大学附属高校へ進学します。

高校時代は、全国高校駅伝での優勝を最大の目標に掲げました。チームは着実に力をつけ、上田氏が1年生の時には24位、2年生では8位と順位を上げ続け、迎えた3年生の大会では、上田氏自身が1区で区間2位と好走するなどチームを牽引し、山梨学院大学附属高校史上初となる全国優勝の快挙を達成しました。

大学での挑戦と父子出場

高校卒業後、全国高校駅伝優勝メンバーであった市谷氏らと共に、父・誠仁氏が監督を務める山梨学院大学に進学しました。大学での競技生活は、1年目から順風満帆とはいきませんでした。故障に苦しみ、最大の目標である箱根駅伝では1区にエントリーされたものの、大会当日の朝に父である誠仁監督からメンバー変更を告げられるという厳しい経験をします。その際に見せた誠仁監督の涙を目にし、上田氏は奮起します。

2年目には、前年出場できなかった出雲駅伝や全日本大学駅伝にも初出場を果たし、復調の兆しを見せます。そして、迎えた箱根駅伝では3区を任され、第92回大会の歴史において、監督と選手という立場で史上初となる「父子」での箱根駅伝出場という記念すべき快挙を達成しました。この出来事は、箱根駅伝の長い歴史においても特筆すべきものとして、多くの人々の記憶に残っています。

実業団での現在

大学を卒業後、上田氏は日立物流陸上部（現ロジスティード）に入社し、選手として競技を続けました。現役引退後も陸上競技との関わりを絶つことなく、現在はチームのマネージャーとして、選手のサポートやチーム運営に携わっています。中学・高校時代の全国制覇、大学での父子箱根駅伝出場など、輝かしい競技実績を持つ上田氏は、その経験を活かし、新たな立場でチームを支えています。

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