上田敏也

上田 敏也 (1933年 - 2022年)

日本の声優および俳優、上田敏也は、1933年2月24日に北海道札幌市に生まれ、2022年2月8日に88歳でこの世を去るまで、数々の作品に出演しました。彼の演技は多くの観客に感動を与え、声優界でもその名は広く知られる存在でした。

経歴

上田の家族は、祖父が屯田兵として北海道に根付いたため、彼もまたこの地で育ちました。父は教師で、母は音楽教師という教育熱心な家庭環境で過ごし、文学への興味を育みました。彼自身は北海道札幌南高等学校、早稲田大学文学部を卒業し、演劇活動を開始しました。初期のキャリアでは、劇団青い実の会や劇団宝石座、東京俳優生活協同組合などに所属し、多くの舞台経験を積んでいきます。

上田は、最終的には81プロデュースに所属し、幅広いジャンルのアニメや映画、テレビドラマの声を担当しました。特に洋画の吹き替え分野での活躍が顕著で、名バイプレーヤーとしてその威厳ある声質を生かした演技が評価されました。

人物像

上田の声種はバリトンで、渋みのある声を活かして威厳ある役からコミカルなキャラクターまで幅広く演じました。そのため、多くの視聴者は彼の声をどこかで耳にしたことがあると認識しています。また、方言として北海道弁や東北弁を操り、特技には英語とスキーがあり、趣味は旅行や読書でした。

上田は時折公演やイベントに参加し、ファンとの交流を大切にしていました。彼の親しみやすい性格や、自身の作品に対する愛情はファンの間で多くの支持を得ていました。

主な出演作品

上田敏也は膨大な数のフィルモグラフィーを持ちますが、以下はいくつかの主要な作品を挙げてみます。

テレビドラマ

• - 東芝日曜劇場 / 北緯四十三度 (1958年)
• - 細うで繁盛記 (1970年)
• - あすをつげる鐘「わが道をゆく 福沢諭吉」(1961年)
• - お好み日曜座「壁画の女」(1960年)

吹き替え・映画

• - アーネスト、監獄に行く! (オスカー・ペンドルスマイズ)
• - 愛情物語 (チャールズ、ザビア・クガート)
• - 悪魔の追跡 (デイヴ)
• - ウォール街 (クロムウェル)

アニメーションでは、長きにわたり様々な作品に声を当て、「くまのプーさん」シリーズのオウル役などが特に有名です。また、アニメだけでなく特撮や劇場アニメ、ドラマCD、ゲームなど多岐にわたり才能を発揮しました。

死去と後任

上田敏也は2022年2月8日に亡くなり、その功績は今後も多くのファンや後進の声優たちに語り継がれます。彼の代表作の多くは、他の声優たちによって引き継がれ、再びその存在を感じさせてくれています。

上田敏也の人生とキャリアは、幅広いジャンルでの活躍を通じて、日本のエンターテインメント界に多大な影響を与え、今なお多くのファンの記憶に残ることでしょう。

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