上田短期大学

長野県上田市にキャンパスを構える私立短期大学です。学校法人北野学園によって運営されており、1967年に上田女子短期大学として開学しました。創立当初は幼児教育科のみでしたが、学科増設を経て現在は幼児教育学科と総合文化学科の2学科体制となっています。長らく女子短期大学として地域に貢献してきましたが、2025年4月より男女共学化し、名称も上田短期大学へと変更します。

教育理念と特色

本学の教育理念は「敬愛・勤勉・聡明」です。これに基づき、各学科で専門的な知識と実践的な技能の習得を目指します。

幼児教育学科

保育者や幼稚園教諭を目指す学科です。2年間という期間で、ピアノを含む保育に必要な専門知識と技能を基礎から応用まで体系的に習得できるカリキュラムが組まれています。免許・資格取得に必要な科目に加え、自身の目指す保育者像に合わせて選択できる科目も豊富です。「くらしとマナー」「保育と子育て支援」といった実践的な科目のほか、読み書き能力の向上を重視した「日本語の基礎」「保育者とことば」などが設置されており、ライティングサポートシステムによる添削指導も行われています。音楽コースも設けられており、音楽分野の専門性を高めることも可能です。座学だけでなく、充実した教育実習・保育実習を通して現場経験を積み、入学前には新入生向けの学びの指導や交流プログラムも実施しています。

総合文化学科

幅広い知識と教養を身につけ、社会で活躍できる人材を育成する学科です。教養に相当する2つのフィールドに加え、日本文学、ブライダル、表現文化、情報メディアなど、多様な分野を学べる7つの専門フィールドが用意されています。フィールドは科目のまとまりを示すもので、学生は自身の関心や目標に応じて自由に科目を組み合わせて履修できます。司書教諭や司書といった資格取得も可能です。また、2003年には地域総合科学科として適格認定を受けており、地域との関わりを重視した学びも特色の一つです。

両学科共通

希望者を対象としたハワイでの海外研修を実施しています。また、各学科の教員が日々の学びや研究活動について発信するブログも運営されています。

学風と学生

キャンパスには附属幼稚園が併設されており、広大な裏山を使った特色ある保育が行われています。大学内でも園児の姿を見かけることがあり、日常的に子どもたちと触れ合う機会があります。総合文化学科では毎年、中国からの特別研究生を受け入れています。学生は長野県東信地区を中心に県内全域から集まるほか、新潟県からの学生もいます。

沿革

本学は1967年に本州女子短期大学として開学し、幼児教育科（入学定員100名）を設置しました。1973年には上田女子短期大学に改称し、学校法人上田女子短期大学（現・学校法人北野学園）へ運営を移管しました。幼児教育科の定員増を経て、1983年には国文科を増設し2学科体制となります。その後、学科名称が幼児教育科から幼児教育学科へ、国文科から日本文化学科へ、さらに総合文化学科へと変更されました。2023年には開学50周年を迎え、そして2025年4月には男女共学化とともに上田短期大学へ改称します。

キャンパス施設

キャンパス内には、普段の授業や講演会などに使用される「森の教室」や「北野講堂」、実習室（幼児教育実習室、保育演習室）、図書館、情報処理演習室、学生食堂、体育館など、学びと学生生活をサポートする施設が整備されています。特に保育演習室には附属幼稚園で実際に使用されていた備品が置かれ、より実践に近い環境で学べます。ユニークな施設として、裏山にある茶室「信養庵」へはスロープカーで移動できます。また、学生寮「紫苑寮」も完備されています。

学生生活と地域交流

体育系（バレーボール、バスケットボールなど）や文化系（華道、茶道、演劇、軽音など）のクラブ・サークル活動が盛んです。特にバレーボール部は全国レベルの大会で活躍しています。毎年秋には学園祭「学海祭」が開催されます。地域との連携を深めるため、一般向けの公開講座やコンサートシリーズを開催。また、学生が地域の言語文化に関する研究発表を行う「長野・言語文化研究会」への参加や、子育て支援活動として「どんぐり広場」を運営するなど、様々な形で地域社会に貢献しています。

卒業後の進路

多くの卒業生が専門分野で活躍しています。四年制大学への編入学・進学実績もあり、幼児教育学科からは聖徳大学や日本福祉大学などへ、総合文化学科からは都留文科大学や東洋大学など、全国各地の多様な大学へ進んでいます。

附属学校

* 上田短期大学附属幼稚園

交通アクセス

上田電鉄別所線の大学前駅から徒歩約7分です。これはかつて大学の名称から名づけられた駅であり、本学へのアクセス拠点となっています。

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