上白銀町

上白銀町について

上白銀町（かみしろがねちょう）は、青森県弘前市に位置する地域で、江戸時代からの長い歴史を有しています。この町名は地元の伝統と文化を色濃く反映しており、郵便番号は036-8207です。2017年6月1日には、人口はわずか6人、世帯数は1世帯であることが記録されています。

地理的特徴

上白銀町は弘前市における官公庁街の一部として機能しており、青森県道3号弘前岳鰺ケ沢線の南側に位置しています。この町域は、北部と東部に隣接する下白銀町、南東部には元大工町、南部に塩分町と茂森町、西部から西北部にかけては馬屋町と接しています。このように、上白銀町は様々な地域に囲まれた特異な立地条件を有しています。

歴史の流れ

上白銀町の歴史は、正保3年の文献において町屋としての存在が確認されています。その後、慶安2年には「さやし町」と記載され、この際に鞘師や飾師を中心に多くの家屋が存在していました。しかし、同年の大火災を受けて、上白銀町へと移転した家々が武家屋敷となり、以後この名称が定着しました。

寛文13年には8軒の武家屋敷が建てられ、その中には重臣の下屋敷や年寄の居宅も含まれていました。享和3年には、重臣たちの屋敷地が新たに設けられ、町の重要性が増していきました。

明治時代には、町の規模が記録され、「長三丁一尺、幅七間」とされており、1888年には弘前招魂社（現在の護国神社）も設立されました。その後、1910年には護国神社が弘前公園の北に移転され、この土地は藤田謙一の別邸となりました。

さらに、1930年代には陸軍第八師団長官舎が建設され、戦後は進駐軍政官舎として使用されました。1948年から1954年には、地域の治安向上を目的とした弘前市警察署が設置され、現在の市役所別館となることが含まれています。1958年には弘前市公会堂が解体され、翌年には市制70周年を記念して新しい市役所庁舎が完成しました。

施設と文化財

上白銀町には、地域の文化を支えるさまざまな施設が存在します。その中でも注目すべきは藤田記念庭園や藤田記念庭園考古館です。これらの施設は地域の歴史や文化を学ぶ場所として、多くの市民や観光客に利用されています。また、町内には弘前市役所や県の各種行政施設もあり、地域の行政機関として機能しています。

交通アクセス

上白銀町へは弘南バスを利用することで訪れることができます。市役所前には複数の停留所が設けられており、土手町循環バスや津軽藩ねぷた村経由の路線も利用可能です。これにより、地域へのアクセスも非常に便利です。

上白銀町はその独特な歴史や地理的な特性が魅力の地域であり、過去から今へと連なる文化を体感できる場所です。これからも地域の魅力を大切にしながら、将来に向けて発展を遂げていくことでしょう。

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