上肴町

上肴町の歴史と沿革

上肴町（かみさかなまち）は、愛知県岡崎市に位置していた町名で、地域の歴史に深く根ざした興味深い背景があります。この町名は、以前の額田郡岡崎上肴町を起源として、その後のさまざまな変遷を経て成り立ちました。

成立の背景

上肴町の成立は、正保年間に遡ります。この時期、岡崎市では交通の要所である伝馬町に本陣や旅籠屋が存在し、それらに新鮮な魚や鳥類を供給するための魚市場が新設されることとなりました。この市場の設立は、岡崎城の西側にあたる肴町から分かれて行われ、その結果、新しい町名が必要とされました。これにより、従来の肴町は「下肴町」と改称され、新しい上肴町が設けられたのです。

沿革の流れ

上肴町の沿革は、町名の変更や地域の移り変わりを象徴するものでした。1876年（明治9年）には、この町の一部が六供村として切り離され、その後1889年（明治22年）10月1日には町村制の施行に伴い、額田郡岡崎町の一部、大字上肴としての位置づけがされました。これにより、上肴町は町村の一員としての存在感を増していったのです。

1916年（大正5年）7月1日には市制が施行され、岡崎市大字上肴となることで、地域の公式的な地位が確立されました。この年は、岡崎市にとって非常に重要な転機となりました。

翌年の1917年（大正6年）7月1日には、正式に上肴町という名称に改称されました。この名称の変更は、地域の認知度を高めるための重要な一歩となり、地域住民にとっても新しい時代の到来を意味していました。

しかし、時間が経つにつれて上肴町には変化が訪れます。1957年（昭和32年）11月15日、町はその全域が花崗町1丁目及び伝馬通1丁目となり、上肴町は廃止されることになりました。この日は上肴町の歴史の終焉を示す重要な出来事でした。

参考文献

上肴町の歴史を知るためには、「角川日本地名大辞典」や「新編岡崎市史」など、多くの文献が存在しています。これらの文献は、上肴町の成り立ちや発展、変遷に関する貴重な情報源となっています。

関連項目

上肴町に関する情報は、岡崎市の地名研究や地域史においても重要な要素であり、今後の地域理解にも役立つことでしょう。

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