上西充子

上西充子（うえにし みつこ）

上西充子（うえにし みつこ）は1965年に奈良県で生まれた日本の経済学者および社会学者であり、主に応用経済学及び教育社会学を専門としています。彼女の研究の中心は、特に若年労働者のキャリア形成に関するテーマにあります。法政大学でキャリアデザイン学部の教授として教鞭を執り、また法政大学人材育成研究所の研究員も務めています。さらに、彼女は日本労働研究機構で副主任研究員としても活動していました。

学歴とキャリアの概要

上西は1988年に東京大学の教育学部を卒業した後、そのまま東京大学経済学部に編入しました。1990年に同学部を卒業し、1995年には経済学研究科の博士課程を単位取得退学しました。その後、日本労働研究機構に就職し、主に能力開発の研究に従事することとなります。2002年には副主任研究員に昇格しました。

2003年には法政大学キャリアデザイン学部の設立に関与し、専任講師として迎えられました。2004年には助教授に昇進し、キャリアセンターの副センター長を兼務するようになり、2013年には教授に昇進しました。彼女の研究は実際の教育現場におけるキャリア形成や労働市場における若者の就労環境に大きく貢献しています。

「ご飯論法」の流行

2018年には、上西の名が広く知られることとなる出来事がありました。Yahoo!ニュースにおいて、彼女が名付けた「ご飯論法」という言葉が注目を集め、この年の新語・流行語大賞のトップテンに選ばれました。これは、加藤厚生労働大臣が自身の発言に対して用いた言葉遊びを指しており、視聴者に強い印象を与えました。

公職活動

上西は学術的な役割に加えて、公的な研究機関にも参加しています。2005年から厚生労働省の職業能力開発局の「職業能力開発の今後のあり方に関する研究会」の委員を務め、同年に「勤労青少年ホームのあり方検討委員会」委員にも選出されました。さらに、2008年には「今後の労働関係法制度をめぐる教育の在り方に関する研究会」委員、2012年には内閣府の「雇用戦略対話ワーキンググループ（若者雇用）」委員として活動しています。

著作と研究成果

上西は多くの著書や論文を発表しており、彼女の研究は広範囲にわたって展開されています。単著としては「呪いの言葉の解きかた」や「国会をみよう：国会パブリックビューイングの試み」などがあり、共著作としては「キャリアに揺れる：迷えるあなたに贈るブックガイド30」や「ブラック企業のない社会へ」などがあります。これらの著作を通じて、彼女は若年労働者が直面する問題や、社会の中での教育の役割について多面的な視点を提供しています。

メディア出演

上西はまた、メディアにも頻繁に出演しており、2018年にはBS-TBSの番組「23時開店!女の談話室 スナックHKB23」に登場しました。彼女の発信は、社会における教育や職業訓練のあり方を考えるきっかけとなっており、若者たちにとってのキャリア形成に対する理解を深めるための一助となっています。

外部リンク

上西充子に関する情報は、彼女の公式Twitterアカウントや法政大学の教員紹介ページなどで確認できます。また、研究業績についてはKAKENやresearchmapといった専門的なデータベースでも参照可能です。

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