上越市立歴史博物館

上越市立歴史博物館：上越地方の歴史と文化を語る博物館

上越市立歴史博物館は、新潟県上越市的高田城址公園という風光明媚な場所に位置する博物館です。国の登録有形文化財である小林古径邸に隣接しており、歴史的な建造物に囲まれた環境の中で、上越地方の歴史と文化に触れることができます。

博物館の歩み：高田市制60周年記念事業から現代へ

この博物館は、高田市制60周年を記念して計画されました。建設中には高田市と直江津市が合併して上越市となり、1972年4月、上越市立総合博物館として開館しました。その後、1992年に上越市が金谷山に「日本スキー発祥記念館」を開設したことに伴い、スキー関連資料はそちらに移管されました。

2000年には増改築工事が行われ、収蔵庫や展示室が拡張。2001年9月にはリニューアルオープンし、その後は小林古径記念美術館と施設を共有して運営していました。2018年7月には小林古径記念美術館と施設を分離し、現在の「上越市立歴史博物館」としてリニューアルオープンしました。小林古径記念美術館は、その後、小林古径邸敷地内に移転し、2020年10月、新築開館しています。

博物館内には、ゆったりと過ごせる休憩スペース、図書コーナー、ラウンジなどが整備されており、来館者は快適な環境の中で展示を鑑賞できます。

多彩な収蔵品：考古から美術、工芸まで

上越市立歴史博物館は、上越地方の歴史と文化を多角的に捉えることができる、幅広い分野の収蔵品を誇ります。

考古部門

縄文時代から近世にかけての上越地方の出土品を数多く収蔵しています。特に注目すべきは、「森成麟造考古資料コレクション」や「北塚出土品（上越市指定文化財）」、「名立沖海揚がり珠洲焼」などです。これらの資料は、上越地方の古代から近世にかけての歴史を紐解く上で重要な手がかりとなります。

歴史部門

上越地方の中世から近世にかけての歴史資料を中心に収蔵。上杉謙信の書状や川上善兵衛関係資料など、貴重な史料が保管されています。

民俗部門

雪深い地域ならではの生活文化を反映した資料が充実しています。「大持橇（だいもちぞり）」や「かんじき」、「箱下駄（雪下駄）」などの雪上運搬具や雪中歩行具は、雪国の人々の知恵と工夫を物語っています。その他、衣食住に関する資料、高田瞽女（ごぜ）関係資料なども展示されています。

美術部門

上越市ゆかりの作家の作品を数多く収蔵しており、郷土の美術文化を理解する上で重要な役割を果たしています。牧野虎雄、富岡惣一郎、斎藤俊雄、斎藤真一、濱谷浩、瀧川毘堂など、多くの著名な画家の作品を鑑賞できます。

工芸部門

エミール・ガレガラス工房の作品25点や内田邦夫クラフトコレクションなど、質の高い工芸品を所蔵しています。

展示とイベント：企画展、特別展

博物館では、年間4～5回の企画展に加え、歴史や美術をテーマとした特別展が開催されています。これらの展示を通して、上越地方の歴史と文化を多角的に学ぶことができます。

アクセス：高田城址公園内

博物館は、高田城址公園内に位置し、小林古径邸に隣接しています。高田城址公園へのアクセス方法は、公園のウェブサイトなどで確認できます。

まとめ

上越市立歴史博物館は、上越地方の歴史と文化を深く理解するための貴重な場所です。考古から美術、工芸まで、多様な分野の収蔵品と、企画展・特別展を通して、上越の豊かな歴史と文化に触れることができます。高田城址公園を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

もう一度検索