上野産業会館

上野産業会館

上野産業会館（うえのさんぎょうかいかん）は、かつて三重県伊賀市、伊賀鉄道上野市駅前に位置していた複合商業施設です。地域の産業振興と住民の利便向上を目的として建設され、商業施設や事務所などが一体となった建物でした。

歴史

この施設は、前身である上野市の時代、1957年（昭和32年）に開設されました。運営を担ったのは、第三セクター方式で設立された株式会社上野産業会館（現在の株式会社俳都ピア）でした。建物内には、地域交通の主要拠点である三重交通のバスターミナルおよびバス停留所が設けられており、三重交通自体も建物の一部を使用していました。これにより、上野産業会館は単なる商業施設にとどまらず、交通結節点としての重要な役割も果たしていました。

時代が進み、上野市駅前の再開発事業計画が進められる中で、上野産業会館の機能は新しい施設へ引き継がれることになりました。南側に隣接する形で建設された後継施設「ハイトピア伊賀」が、2012年（平成24年）3月に竣工しました。これに伴い、上野産業会館に入居していた商業店舗や伊賀市商工会議所などの主要機能はハイトピア伊賀へ移転を完了させました。

機能移転後、上野産業会館は2012年3月末をもってその役割を終え、閉館しました。閉館後、建物は解体され、その跡地は上野市駅前のロータリーの拡張や駐車場スペースとして整備され、現在に至ります。

交通

上野産業会館に併設されていた三重交通のバスターミナルは、同社伊賀営業所の管内において最大規模を誇る交通拠点でした。地域内路線の主要停留所であると同時に、大阪、名古屋、東京といった主要都市を結ぶ高速バスも発着しており、広域交通においても重要な役割を担っていました。かつては、奈良交通による京都府山田川駅や奈良県天理からの乗り入れもあり、停留所名は「上野」として広く認識されていました。

上野産業会館の閉館およびハイトピア伊賀への機能移転に伴い、バスターミナルも移設されました。2013年3月4日には、ハイトピア伊賀の前に新たなバスターミナルが完成し、運用を開始しました。さらに、同年4月1日からは、停留所名も「上野市駅」と改称され、現在に至っています。

以下のバス停留所のりば・行先情報は、2013年3月4日の移転以前のものであり、上野産業会館時代のバスターミナルの状況を示しています。

三重交通路線バス

1番のりば: 41 : 西山線 市民病院
2番のりば: 71 : 上野名張線 JR伊賀上野駅前
3番のりば
16 : 友生線 高山
26 : 玉滝線 阿山支所前（アピタ伊賀上野店経由便も含む）
27 : 柘植線 伊賀支所前（城北・川東経由）
28 : 柘植線 伊賀支所前（寺田・柏野経由）
29 : 柘植線 伊賀支所前（寺田・川東経由）
5番のりば
10・12 : 阿波線 汁付（大山田温泉経由便も含む）
31 : 諏訪線 諏訪下出
6番のりば
41 : 西山線 西山
71 : 上野名張線 名張駅前
91 : 予野線 治田西口
92 : 予野線 大滝峡
7番のりば
43 : 島ヶ原線 中矢（やぶっちゃランド経由便も含む）
52 : 月瀬線 桃香野口（永谷辻経由）
53 : 月瀬線 桃香野口（法花経由）
60 : 上野天理線 国道山添・天理駅前（治田インター・中峯山・名阪国道経由）

高速バス（4番のりば）

62 : 伊賀上野名古屋高速線 名古屋（名鉄バスセンター）（1日9往復）
伊賀大阪高速線「忍者ライナー」 大阪梅田・新大阪駅北口（近鉄バスとの共同運行、1日6往復）
名張品川線「いが号」 横浜駅東口・品川バスターミナル（夜行1往復）

上野コミュニティバス「しらさぎ」

外回り循環(平日) 西コース・東コース
内回り循環(平日) 西コース・東コース
外回り循環(休日) 西コース・東コース
内回り循環(休日) 西コース

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