上野裕也

上野裕也（うえの ひろや）

上野裕也は、1926年11月25日に東京で生まれた日本を代表する経済学者です。彼は成蹊大学の学長やペンシルバニア大学の客員教授など、数々の名門大学で教育者として重要な役割を果たし、経済学の発展に寄与しました。2016年2月26日に逝去しましたが、彼の業績は今なお多くの人々に影響を与えています。

経歴

上野は、1948年に東京商科大学を卒業し、その後大学院に進みましたが、1949年には中退しました。その後、1952年から名古屋大学経済学部で助教授としてキャリアをスタートさせ、1964年には教授に昇進しました。学位論文『日本経済の計量経済学的分析』を通じて、大阪大学から経済学博士号を取得。1965年からはペンシルバニア大学での客員教授、翌1966年には国際連合本部で経済担当の国際上級公務員として活躍しました。1967年からは成蹊大学政治経済学部の教授に就任し、1979年には経済学部長、その後学長を務めました。1996年には退職し、その後は名誉教授として彼の知識や経験を後進に伝え続けました。

上野はまた、1975年からは理論・計量経済学会（現日本経済学会）の理事として、経済学界でも影響力のある存在でした。

研究内容・業績

上野の専門分野は計量経済学であり、彼の研究は多岐にわたります。彼は日本の経済制度における分析や、経済法規、行政の効果に関する数多くの研究を行いました。

受賞・栄典

彼の業績が認められ、1987年には著書『競争と規制 現代の産業組織』で日経・経済図書文化賞を受賞し、2002年には勲三等旭日中綬章を授与されました。これらの栄誉は、彼が経済学界において果たした重要な役割を示しています。

主な著書

上野は数多くの著書を執筆し、以下に主な著作を挙げます：

• - 『日本経済の計量経済学的分析』東洋経済新報社 金融問題研究会モノグラフ（1961年）
• - 『日本の経済制度 経済法規・行政とその効果に関する研究』日本経済新聞社（1978年）
• - 『競争と規制 現代の産業組織』東洋経済新報社（1987年）
• - 『戦間期の蚕糸業と紡績業 数量経済史的アプローチ』日本経済新聞社（1994年）

さらに多くの共編著や翻訳作品もあり、特に計量経済学に関する研究が際立っています。彼の著作は、経済学の理解を深めるうえで貴重な資料となっています。

このように上野裕也は、経済学の分野で豊富な業績を残し、その貢献は多くの人々に受け継がれています。彼の研究や著作は、今後の研究にとっても重要な基盤となるでしょう。

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