下横野

岡山県津山市に「下横野（しもよこの）」と呼ばれる地域があります。この地の郵便番号は708-0807です。

地理

下横野は、地理的には上横野と大篠という地域に挟まれる形で、それらの南側に位置しています。この地域は、上横野と合わせて「横野地区」と呼ばれており、旧高田地区の広範囲を占めています。自然豊かなこの地は、景勝地として名高い横野滝や、伝統工芸品である横野和紙の産地としても知られています。

上横野と下横野は対をなす地名ですが、面積を比較すると上横野の方が圧倒的に広くなっています。この関係性は、岡山県鏡野町の旧上齋原村と旧下齋原村の関係性と類似していると言われることがあります。ただし、明治時代の町村制施行時にそれぞれが別の村として独立した点や、それによって正式な地名の漢字表記（上齋原と下齋原）が異なるという点で、上横野・下横野と上齋原・下齋原の関係には違いも見られます。

歴史

下横野の歴史は、江戸時代初期にさかのぼります。1672年、もともと一つの村であった横野村が分割され、上横野村、上横野村奥谷分（後に奥谷村）、そして下横野村が成立しました。江戸時代の後期には、下横野村はさらに上組と下組に分かれていましたが、明治維新後の1872年になると、再び上組と下組が統合されて新たな下横野村となりました。

日本の地方行政において重要な転換点となった1889年6月1日の町村制施行に伴い、東北条郡に属していた下横野村は、同じ東北条郡内の大篠村、上横野村と合併し、「高田村」の一部となりました。この際、旧下横野村の区域は大字下横野となり、高田村の役場がこの大字に置かれました。

その後、明治の郡の再編により、1900年4月1日には東北条郡が東南条郡、西西条郡、西北条郡と合併し、新たに苫田郡が誕生しました。これにより、高田村および大字下横野は苫田郡に属することとなりました。

昭和の大合併が進む中で、1954年7月1日、高田村は周辺の9つの村と共に津山市に編入されました。これによって、大字下横野は現在の津山市の一部となり、現在に至っています。

交通

地域内を通る主要な道路としては、岡山県道68号津山加茂線、岡山県道345号上横野兼田線、そして岡山県道478号大田上横野線などが挙げられます。

施設・寺院

下横野には、教育施設である津山市立高田小学校や、地域の活動拠点となる津山市高田公民館があります。また、寺院としては多聞寺などが存在します。

（注：世帯数・人口および小・中学校の学区に関する詳細な数値や地名情報は、提供された資料には含まれていません。）

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