不二本蒼生

不二本 蒼生（ふじもと あおい）

不二本蒼生は、日本で活躍するイラストレーター兼画家です。1947年4月22日に石川県金沢市で生まれ、彼の本名は藤本蒼です。幼い頃から絵に親しみ、将来は画家になることを夢見ていました。

経歴

若い頃、彼は宮本三郎画伯の弟子に推薦されたものの、画壇の雰囲気には合わないと感じてその道を拒みました。その後、叔母の家が著名な画家の実家であることを知り驚きつつも、自身の道を見つけました。石川県立工業高等学校デザイン科を卒業し、在学中に観たアニメーションフェスティバルをきっかけにイラストレーターを目指すことになります。東京藝術大学の工芸科を受験しますが不合格となり、阿佐ヶ谷美術学園に進学しました。

在学時代からデザイン事務所での経験を積み、多忙により20歳で自主退学。その翌年、東芝レコードのポスターコンクールで特賞を受賞し、以後フリーランスとして活動を始めます。1969年には雑誌「平凡パンチ」にイラストが掲載され、出版界への扉を開きました。彼は日本テレビの番組に作品を持ち込んだことで、同業者に認められる機会にも恵まれました。

その後、画号を「藤本蒼猪」とし、1986年に「不二本蒼生」に改名。彼は様々なメディアでの仕事を通じて独自のスタイルを確立していきます。

作品

彼のキャリアにおいて、数多くの作品が発表されてきました。「平凡パンチ」誌へのイラスト掲載を皮切りに、講談社の年鑑や月刊誌での連載が続きます。彼のスタイルは多様で、特に動物や幻想的なテーマを取り扱った作品が多く見られます。1987年には集英社文庫のカバーイラストを担当し、また動物に関する書籍にもイラストを提供しました。さらに、2005年には書籍『中国の鬼神ー天地神人鬼』のカバーイラストも手掛けています。

個展

不二本の個展も数多く開催されており、彼の作品を直接観ることができる貴重な機会となっています。最初の個展は1971年に渋谷で行われ、その後も銀座や新宿をはじめ多くの場所で個展を開いています。1998年には「怪物伝説」、2003年には「不二本蒼生の魔力展」など、時代ごとの彼の作品を反映するイベントが企画されました。

結論

不二本蒼生は、その多様な表現方法と独自色を持つ作品で日本のイラストレーション界に強い影響を与えています。彼の幅広い作品は、観る者に新たな感動をもたらし、今なお多くの人々に支持され続けています。今後のさらなる活動が期待されるアーティストです。

もう一度検索