不思議な少年 (漫画)

不思議な少年

『不思議な少年』は、山下和美による日本の漫画作品です。講談社の『週刊モーニング』で2001年から不定期連載が開始され、その後『月刊モーニング・ツー』に移籍しましたが、休載期間を経て再び『週刊モーニング』に掲載されました。単行本は講談社モーニングコミックスから刊行されており、新版は講談社漫画文庫から刊行されています。

あらすじ

本作は、永遠の生を持つ少年が主人公です。少年は時代や場所を超え、様々な場所に現れます。人間を特別に愛したり憎んだりするわけではなく、ただひたすらに人間を観察し、「人間とは何か」という根源的な問いを繰り返します。少年の視点を通して、人間の本質や生き方について深く考えさせられる物語です。

各巻収録作品

各巻には、時代や場所、境遇の異なる様々な人々が登場する短編が収録されています。

第1巻: 「万作と猶次郎」、「エミリーとシャーロット」、「狐目の寅吉」
第2巻: 「鉄雄」、「ソクラテス」、「タマラとドミトリ」、「レスリー・ヘイワードと山田正雄」
第3巻: 「末次家の三人」、「リチャード・ウィルソン卿とグラハム・ベッカー」、「二人のレディ・エッシャー」
第4巻: 「由利香」、「水晶玉の猿」、「ベラとカリバリ」
第5巻: 「フランツ・カウフマン博士」、「昭とたけしとヨシ坊と」、「40歳のOL村山香」、「ルキ・イスカリオテ」、「夫・恭平、妻・瑠璃子」
第6巻: 「NX-521236号」、「良ちゃん」、「THE MAN」、「ムメキクと周平」
第7巻: 「ホロ・ファコスネナムン・トラルファマドーラ婦人」、「ジェシィ・アダムズ」、「会社員I」、「ペーター・ユルゲン」、「ロベルト」、「ヨコハマ・リリィ」
第8巻: 「聖フランツI」、「聖フランツII」、「聖フランツIII」、「聖フランツIV」、「マリー・ロンドン」
第9巻: 「芳江と聖子」「トム・ベイツ」「波多野 圭」「ONKO TEXAS」

朗読ライブ・朗読劇

本作は、朗読ライブや朗読劇としても展開されています。

ARMs PRESENTS「不思議な少年」: 2011年にARMs（緒方恵美、真柴あずき、坂口理恵によるユニット）によってリーディングと歌を中心としたライブが開催されました。
TBA Lab. PRODUCE 朗読劇「不思議な少年 -a Wonder Boy-」2023-2024: 2023年から2024年にかけて、緒方恵美プロデュースによる朗読劇が各地で開催されました。緒方恵美が少年役を演じるほか、TBA Labメンバーや各地のオーディション合格者が出演しました。

書誌情報

単行本: 講談社モーニングコミックスから全9巻が刊行されています。
新版: 講談社漫画文庫から6巻まで刊行されています。

外部リンク

掲載誌「モーニング」の公式サイト

『不思議な少年』は、時代を超えて読み継がれる普遍的なテーマを扱った作品であり、漫画ファンのみならず、人間について深く考えたい人におすすめです。

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